July 06, 2008

あなピグモ捕獲団「嘘とバッファロー」

あなピグモ捕獲団
5-July-2008 15:00~16:20
小劇場 楽園

Corich公演情報

080705a


記憶を選択的に消去できる新薬の開発チーム。
薬はまだ不完全。
周りが止めるのも聞かず、チームの一人・繭歌が被験者となるべく薬を飲む。副作用なのか意識不明に。
残りもメンバーも薬を飲み、彼女を追いかける。
全員同じ夢を見る。轟音とともに走るバッファローの群れを見る...

 夢の中では、各々、自分がなぜそこにいるのか、相手が誰なのかわからなかったり。薬は、副作用はあるものの、"記憶の消去"には成功しているようだ。

 ここで消去される記憶とは、おそらく本人が消したいと思っている記憶...ではなく、無意識下で本人を縛り付けているもの、たとえば義務であったり柵であったり常識だったり。で、それらを記憶が消去された世界は無秩序で、各々無茶苦茶のことをやり始めるのだけれど、いつしかバッファローの群れのように、全員走り去ってしまう。

 常に泳いでないと死んでしまうマグロはのように、人間も本来は(意識として)走っているのがデフォルトなのかも。社会生活を行う上で自分にはめざるを得ない枷=消去したい記憶=嘘っていうことなのかな。(言葉を崩している箇所もいくつかあり、それは言語も足枷のひとつってことなのだろうな)

 ラストは「研究者たちは、被験中の様子を記録したレコーダーだけを残し、姿を消してしまった。」となります。心身ともに、あらゆる柵から解放されたということでしょう。

 昔の青春ドラマのラストシーンの、意味も無く海岸を全力疾走するような爽快感。日本サンライズのアニメも、昔は必ず最終回に全員が走るシーンで終わってたような気がする。

 記憶を少しずつ無くした者たちのやりとりは、不条理コントのようで面白おかしい...のだけれど、これは精神に障害を持っている人の言動が、障害を持っていると知らずに見たときに、時に滑稽に思えてしまうのと同じなのではないか。

 忘れてしまいたい嫌の記憶・恥ずかしい記憶は多々あるけれど、本当に自分が邪魔だと思っている記憶ってなんでしょうね。そして、その記憶が実際に失われたらどうなるのか?無意識の世界を意識するなんてできっこないのだから、そんなの誰にもわかるわけないじゃんね、脳の世界は摩訶不思議。


 ...と、正解かどうかはわかりませんが、思いつくまま書いてみますた。


 薬の副作用で嘔吐するのだけれど、夢の中ではガソリンを吐いていることになっている。バイオ技術を駆使すれば可能だったりして。みんながゲロゲロ吐いているガソリン牧場かあ(笑)

 遠藤咲子さんは目線の決め方がかっこよさげ。ますだようこさんは、おなじ町内に住んでほしい人、なぜなら町内が愉快になりそうだから。でもお隣さんだとタイヘンそう(あくまで役柄のキャラだけれど)。

繭歌 遠藤咲子
タクト 石井亜矢
ロビンソン 若林史子
魔倫 深見七菜子
ゲルググ 為平康規
不幸 ますだようこ
ガソリン 貝谷聡(レイテストアポロ)
琴子 福崎望
 
脚本・演出 福永郁央
照明 黒木健史(TKB)
音響 浜本竜太郎
宣伝美術 Digi-太郎コーポレイション(D-T-C)
美術 増田陽子
衣裳 さる工房
舞台 PIGMIX
制作 PIGMIX/稲葉久美子

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July 05, 2008

イキウメ「表と裏と、その向こう」

イキウメ
4-July-2008 19:00~21:10 1F-D-4
紀伊国屋ホール

Corich公演情報

080704

 時間の売買、売った時間分だけ死んでしまう。

 雄二(浜田信也)に父親が死んだことを伝える保住奈々子(西牟田恵)の死に対するズレた感覚や、桜井(盛隆司)・小松崎(安井順平)ふたりのコミカルな会話も、寿命が切り売りできる環境に居れば納得。実感できない1/30秒の搾取された時間=1/30秒の死、永遠ではない死なのだものなあ。

 一方、死神にとりつかれ余命わずかと思っている黒沢(内田慈)は辻斬りならぬ辻ボクシング。闘っている間は時間を無限に感じられるという理由でストリートファイトを仕掛ける。

 雄二は管理システムの欠陥からIDが無効となって法的に死んでしまった存在、桜井・浅野(緒方健児)は時間売買で一定期間死を余儀なくされた存在、保住・小松崎・浅野房子(岩本幸子)も時間売買に関わる存在で、それは管理システムとも関係があるっぽい。でも、黒沢だけだけは、管理システムとは無縁な"死神"にとりつかれている存在であるのは対照的で面白いですね。

 で、管理システムの時間売買のナゾの解明...となると、スリルとサスペンスなSFとなるけれど、ナゾ解きはされず、物語の主体は黒沢の行末。結果ホラーメルヘンとも呼べるようなファンタジーになっていました。

 「死神」の未来版・アナザストーリーのようでもあり。「死神」は寿命を蝋燭の長さで、蝋燭の交換で寿命のやり取りができる世界でしたが、「表と裏と、その向こう」では、高度に電子化された情報として寿命。

 『管理システムとは無縁な"死神"』と書いたけれど、実は"死神"を電子情報化した世界といえるかも。黒沢の見ている死神も、桜井・小松崎らが見ている寿命データも、観る側の認識の違いだけで、実は同一なのかもしれませんね。

 蝋燭を交換するように、他人のIDを盗んでシステム上他人に成りすましたら、寿命データが代わって、ホントの寿命もかわったりしてね。

 ...などと、いろいろ考えてみるのも楽しいものです。

 内田慈嬢、ボクシングかっこよく本気で強そう...っていうか容赦なさそうで良いです(笑)。岩本幸子嬢はいい声だなあ。

山根雄二(IDが無効となった男) 浜田信也
黒沢真理(死神にとりつかれた娘) 内田慈
桜井哲彦(ジャーナリスト) 盛隆司
保住奈々子(雄二の義理の母) 西牟田恵
小松崎(奈々子の弟) 安井順平
浅野房子(雄大の姉) 岩本幸子
浅野雄大(房子の妹) 緒方健児
男 森下創
 
作・演出 前川知大
舞台美術 土岐研一
照明 松本大介(Enjin-light)
音響 鏑木知宏
楽曲提供 安藤克人(&cut)
衣装 今村あずさ(SING KEN KEN)
ヘアメイク 前原大祐
演出助手 矢本翼子
舞台監督 谷澤拓己、棚瀬巧
主催 (社)日本劇団協議会 創作劇奨励公演
企画制作 イキウメ

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抒情宴 第二幕

3-July-2008 19:30-21:50
吉祥寺MANDA-LA2

080703

 2ヶ月振りのMANDA-LA2、19:00でも随分明るくなったものだなあ。

黒色すみれ

 浴衣にゴージャスな髪飾りで登場。なんだかいろんなモノが付いてました。新曲披露。
ゆか嬢、無音では闇(黒)で、歌い上げるほど明るく照らすような歌声。"黒色すみれ"とは良く命名したものだと思うです。
最近のマイブーム&ヘビロテ中である彩乃かなみは対照的に、無音で白・天空から包み込むような歌声。人によって歌声がこうも違うとは面白いものだなあ。

set list
・宵待草
・花千代女
・ディゲルナライア
・午睡~ユーモレスクより~(新曲)
・赤りんご 毒りんご(新曲)
・永久に麗しく、すみれの花よ
・サンゴと潮
(Set List は 黒色すみれ"ゆかブログ"より。)

るり & ライオンメリィ

 初めて聞きました。独特の世界。
 るり嬢は、声がひっくりかえるかかえらないかの境界で歌っていて(その微妙な境界をキープするのはスーパーテクニックと思う)、そこがスリリングで歌詞の世界とマッチしていて、それこそ心の叫びのように感じられました。ホームページでCDからの試聴曲を数曲ピックアップして聞いてみましたが、こちらは上手すぎてスリリングさに欠け、ちょっと物足りない感じがしましたので、上手ければよいというものではないらしい。
 きっとガロのマンガみたくヘタウマの魅力だと思う。MCも天然不思議系で面白かったのだけれど、実生活だと意外にシャキシャキしてたりして(笑)
 ギターは、アルペジオもコード弾きも、一音一音はっきり丁寧に弾いていたのが印象的。

set list
・君ダラケ
・今日、僕が溶けた
・傘がない
・蒼い眼の少女
・西荻メリィ
(Set List は 覚えている限り)

抒情三人娘&メリーさん

 最後は抒情三人娘(るり・ゆか・さち)+1(メリーさん)で昭和歌謡大全。
アンコール曲は下校の曲でおなじみの「遠き山に日は落ちて」。フシギなもんで、この曲聴くと「あ、帰らなくちゃ」って気になるものなのだな。せっかくの吉祥寺なので、「きゃりこ」デネコと遊んでいこうかと思っっていたのだが寄り道せずにまっつぐ帰ることにしました。

set list
あがた森魚さんの曲を含む5曲!
・蒲田行進曲
・レモンのキッス
・大きな古時計
・最后のダンス・ステップ
・遠き山に日は落ちて(アンコール曲)
(Set List は 黒色すみれ"ゆかブログ"より。)

帰宅後、箪笥の肥になっているサイレントバイオリンで久々に遊んでみた。下手を通り越して前衛の境地だなあ(笑)

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July 04, 2008

梅雨祓落語競演「柳家さん喬・喬太郎親子会」

28-Jun-2008 14:00~16:40
前進座

080628a

さん弥「権助提灯」
喬太郎「ちりとてちん」
さん喬「千両みかん」
~仲入り~
喬太郎「夫婦に乾杯」
さん喬「井戸の茶碗」

 前半は酸味の利いた食べ物特集。
梅雨時の食べ物の足の速さのマクラから「ちりとてちん」
季節の食べ物のマクラから「千両みかん」
旬のものを旬のうちに食べることがエコにつながるというありがたい教えの2本。

 仲入り後の2本は、器を通して人と人の絆を考える話。
夫婦で落語鑑賞の話から新作「夫婦に乾杯」。カップ酒から日本の夫婦のあり方を問う問題作。
「井戸の茶碗」は、器が取り持つ夫婦の縁。隠れた名品・宝物という意味では、公開中の「インディジョーンズ4」も視野に入れてのネタセレクトかも(井戸とインディも響きが似ているし)。

 付け加えるならば、開口一番の「権助提灯」は、見事に後半2本への布石となっている。時勢にあわせるだけでなく、深いテーマ性をもった演目のセレクション。さん喬門下恐るべし(笑)

うひゃうひゃ♪

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演劇実験室◎万有引力「引力の法則-2008年版-」

演劇実験室◎万有引力
29-Jun-2008 15:00~17:10
笹塚ファクトリー

Corich公演情報

080629b

 行方不明になった男と、超新星の発見。人は肉体が滅ぶと星になる。
寺山修司いわく「万有引力とは人間同士が互いに引き合う孤独の魂の力のことである」
行方不明の男を捜す物語。

 もともとは公開ワークショップ作品なんだそうで、「引力の法則」というテーマのもと、演劇実験室●万有引力の多種多様なモノを見せてしまおうという舞台なんでしょうね。
 芝居ありダンスあり歌ありコントあり(犬のくだりはコントだよね?)、おまけに観客参加コーナーもあり。
アングラのテーマパークというか、寺山版「8時だよ全員集合@公開収録」のような趣でした。

 犬のくだりは、白塗をしているからか、ソフトバンクの犬が思い浮かんできた。
なんで、お父さんは犬になってしまったのか、なんとなくわかったような気がした秀逸なコントでした。

 怪しいダンス、池の鯉のように激しく跳ねる姿の迫力、完全暗転、マッチのにおい。うひゃ♪

今回は、J・A・シーザーの曲よりも、ホルストの「火星」のほうが耳に残ります。かっこよい曲だなあ、うん。

出演 伊野尾理枝
井内俊一
小林桂太
小林拓
村田弘美
木下瑞穂
吉野俊則
大島睦子
島田紗良(CRAZYCLIMBER)
 
構成・演出・音楽 J・A・シーザー
照明 松本昭弘(BE NATURAL)
音響 徳久礼子(ステージ・オフィス)
音響プラン ヘンリック楽団
照明 松本昭宏(BE NATURAL)
舞台監督 小林拓
美術 大沢智美率いる倶楽部「点滴」、森田さくら子
美術協力 清水一忠(simizzy)、小林創新
制作 演劇実験室◎万有引力

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July 01, 2008

Sanrio Puroland「Someday III ~光の世界へ~」

Someday III ~光の世界へ~
29-Jan-2008
サンリオピューロランド

080629a

 SomedayⅠ、SomedayⅡに続く、Somedayシリーズ最終章(完結編)。上演時間35分。

 単なるテーマパークのショーとは言い切れない、かなり上出来のミュージカルだと思います。
(Corich公演情報に登録しちゃおうかなあ)
 これよりもツマらない商業ミュージカルなんてざらにあると思うですよ。

 人間のキャストが主役の歌中心のミュージカル。ⅠⅡにくらべ歌の掛け合いが多く、曲もバラエティに富んでいてミュージカルの醍醐味たっぷり。なんとなーくどこかのミュージカルのような...って気がするのは、数々のミュージカルの音楽を担当してきた八幡先生の作だからでしょう。他のショーを見てみるとディスカバリーシアター「シナモンの秘密の扉」がダンスミュージカル、メルヘンシアター「ハローキティのくるみ割り人形」はキティ中心の小池修一郎ミュージカル&宝塚レビューと、ちゃーんと棲み分けができてるなあ。

 目玉の一つは、(映像のみですが)安崎求氏の出演(王様役)。もちろん歌ありで、美声を堪能できます。ビジュアル的にはトランプのキングにそっくり(笑)

 「I、Ⅱの謎が明らかになる」とある。表ではⅠⅡのダイジェスト映像が流れていているし、冒頭にで前作までのあらすじ紹介ともあるので、必要最低限の情報は与えられるけれど、まーチビッコたちがどこまで理解しているかは謎(笑)。
東の国の妖精ロックとマイメロ・クリリンとの友情・信頼の話が主軸で、これはⅠⅡを見ていない小さなおともだちにも十分理解できると思います。ⅠⅡにからむ東西国の争いの原因や、マリア出生の秘密等は、小学生高学年向きかもしれませんね。

 暗い場面や、プロジェクタを使った映像(妖精の王様の登場)に怖がるチビッコが、必ず居るっぽい。でも、レーザーや雪、プラネタリウムのような星空など派手な仕掛けは見ておいて損はないと思うです。

 もともとSTARWARSを意識して作られているシリーズ(多分ね)。
王子ニコルはルーク、王女マリアはレイア姫、東の王がダースベイダー、西の王がオビワン。
ってことはクリリンとマイメロ(劇中ではメロディ)がC3POとR2D2ですか。

 登場する生身の人間が全て妖精で、妖精以外はクリリン・メロディというキャラしか出てこない。生粋の人間が出てこないところが、なるほどキャラの国ノミュージカルというか、上手いなあ♪

 さて、明らかになった謎に関しては、予想通りだったものもあれば、はずれたものもあり。
個人的には気になる謎であった「Ⅰ、ニコル・クリリン・メロディが会いに行くはずだった用事」の件は結局、未解決のままであった(笑)。

構成・脚本・音楽・作詞・演出 八幡茂
衣装デザイン 加藤昌孝
ダンス振付 渡邊寿悦

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June 30, 2008

青蛾館「恋火~岸田理生の言霊、そして薔薇(わたし)の美学~」

青蛾館
28-Jan-2008 19:30-21:20
千本桜ホール

Corich公演情報

080628b

青蛾館、15年振りの復活なのだそうですね。

「日曜日のラプソデー」
「身毒丸」
「恋」
「出張の夜」
「火學お七」

の五本からなるオムニバス。

 入場すると入り口付近に人形?...と思ったら、これがMASAMiさん。やおら動きだし、ゆっくりと踊る。上手バスタブの中に詰まった真っ赤なバラの花びら。耽美な空気に期待大。

 日曜日のラプソデーは、水芸人姉妹というか兄妹の禁断の恋なのかな?あきらかにまっとうな姉妹でない不思議世界。

撫子役の川崎裕子さんは、目に力があって怖かったな。定式幕のような色合いの着物、扇の透かしのような模様があって綺麗だった。
 恋は、遊女と妻の争いか。夫の取り合いといっても全く恋愛感の違う二人の異種格闘技戦だもんな。野水佐記子さんの遊女の、見た目妖艶ながら心はドライな雰囲気がよかったり。背が高くて綺麗なので遊女とかいかにも似合いそう。

 「出張の夜」、八重樫聖さんって、声聞いたら「あの人かあ」って感じ。

 「火學お七」は女優さんがキャンドル持って登場。生火うれしい♪

 コトバが綺麗で酔わされる。妖しく美しい。内容的には 五話オムニバスのためどうしてもエッセンスだけを取り出した形になっていて(多分)、捉えきれないところはあるのだけれど、これは仕方がないところだろう。個々の話を、一作ずつじっくり見てみたい。

水野空、身毒丸 他 野口和彦
冴子(出張の夜) 八重樫聖(劇団DA・M)
水野海(日曜日のラプソデー) 他 野水佐記子
撫子(身毒丸) 川崎裕子
妻(出張の夜) 他 川上史津子
妻(出張の夜)  近藤理枝
 岩本薫
 MASAMi
作 岸田理生
構成・演出 青蛾
音楽 落合敏行
照明プランナー 山本佳奈
照明オペレーター 大島早保子
音響 甘糟佐久美
美術協力 福永アキコ
衣装 竹内陽子
野口衣装製作 竹内よしみ(HOT*ICE)
舞台監督 圓屋 円
宣伝美術 森崎偏陸
制作協力 菊地廣・馬場敦子・kazuko
制作助手 下出拓也
企画・製作 青蛾館
協力 ユニットR・花伝[KADEN]シアターカンパニー・プロトシアター
提携 (有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催 理生さんを偲ぶ会
 

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June 28, 2008

競馬予想屋人情喜劇「そのまま!」

THEATRE1010
27-Jan-2008 19:00-20:40 1F-け-21
なかのZERO 小ホール

Corich公演情報

080627

 2005年にNHKで"スタジオ演劇"として放送、これが結構面白かったのと、舞台版のキャスティングも興味があって見てまいりました。

 スタジオ演劇版は人情ドラマでしたが、舞台版は笑いの部分が多く、まさに人情喜劇になっていました。立花役の上杉祥三氏は、怪演ともよべるコミカルさ。ベンガル氏とでんでん氏は自由自在に笑いをとってました。

 理恵役の藤谷美紀さんは、自分的にはTV「京都祇園入り婿刑事事件簿」の三田村邦彦の奥さんのイメージが強いのだけれど、生で見たら思っていた以上に大人っぽく、細くて綺麗。陽子役の星奈優里さんはさらに綺麗で、しかもキャリアウーマンとしての男前なカッコよさも見せてくれてたまらないですね♪

 会社の命運を競馬にかけるのはどうかと思うけれど、万馬券当ててメデタシメデタシな展開は、ある意味爽快。予想が外れて「人生なんてうまくいかない」なんて教訓めいた結末じゃ哀しい帰り道になってしまうですもんね。

 ひさしぶりに競馬場に行ってみたくなりますた。

 それにしても星奈優里が綺麗だったなあ、足もめちゃくちゃ綺麗だったなあ♪

 帰宅後、スタジオ演劇版を見直す。スタジオ演劇版は、娘の名前が"美紀"(愛華みれ)なのね。今回はキャストが藤谷美紀だから"美紀"じゃなくて"理恵"にしたのかニャ?

石橋照男(予想屋稼業30年) ベンガル
石橋理恵(照男の娘) 藤谷美紀
成田修二(照男の弟子) 大沢健
坂井亮(予想屋) 小宮孝泰
大村泰造(飲み屋の主人) でんでん
原田陽子(健康雑誌編集長) 星奈優里
瀬川 うえだ峻
中村豊子(飲み屋の従業員) 山本ふじ子
眞山祥太郎(元ジョッキー) 三田村賢二
徳永 鹿島信哉
村井 堀本能礼
矢部 山地健仁
牧チエミ(理恵の部下) 山田まりや
立花敏之(健康雑誌出版社社長) 上杉祥三
 
脚本 水谷龍二
演出 加納新平
美術 松野 潤
照明 五十嵐正夫
音響 原島正治
衣裳 山本皓子
ヘアメイク 山崎潤子
演出助手 渡邉さつき
舞台監督 武川喜俊
企画 松本亘弘
プロデューサー 松野 潤、佐野葎子
制作 彩崎 苺
企画・製作 オフィスイレブン、おふぃす佐野
主催 株式会社足立コミュニティ・アーツ

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六月大歌舞伎(夜の部)

六月大歌舞伎
26-Jan-2008 19:56-21:16 幕見
歌舞伎座

Corich公演情報

080626

ホントは夜の部を通しで見たかった6月大歌舞伎ですが、気が付けば千秋楽間近。幕見でGOしてみますた。

生きている小平次
 映画化もされており、1957年版と1982年版があります。
舞台版のあらすじは、映画の1957年版とほぼ同じなので、そちらを参照されたしです。

 舟の上、太九郎に「おちかさんを俺にくれ」と言い出す小平次。言い争いからもみ合いとなり、小平次を殴る太九郎。額を割り沼へ落ちる小平次。沼から這い上がらんと舟べりにしがみつく小平次を何度も殴り、白塗りの顔に真っ赤な血が流れ、形もきまってとっても不気味。

二幕、太九郎内。おちかの前にあらわれる小平次。「おまえの旦那、太九郎を殺してしまったので、一緒に逃げてくれ」と言う。逃げ仕度をしていると、そこへ太九郎が帰ってくる。「まだ生きていたのか」と、今度は本当に刺し殺してしまう。

 さて、そんな事があったとは知らないおちかのもとへ、傷だらけでひょっこり現われる小平次。亭主の留守にやってきた間男にワクワクするくだりが可笑しい。
見た目がどうであろうと怖いかどうかは見る側次第で、ちょっと怪我をした間男としか見ていないおちかにとっては小平次は全く怖くないんですね。

 場面はかわり、海岸沿いの道。

 逃げる太九郎とおちか。太九郎は、道中で見た男が小平次に似ていただの、まだやつは生きていて追いかけてくるはずだのと、小平次の幻影におびえ、夜通し旅を続ける。

 一方おちかは小平次の影におびえる太九郎に長襦袢でせまったり、「お前は怖くないのか」という太九郎に対し「だって、あの人(小平次)は、あたしを殺したりはしないだろさ」と言いかえす。太九郎が恐れているのは小平次であるのに対し、おちかは役人に捕まること、あるいは太九郎に置いて行かれて一人っきりになることを恐れて、一緒に逃げているだけ。

 おちかを無理矢理引っ張りながら花道を引っ込む太九郎。その二人を眺めるように、せり上がってくる小平次。幕。
歌舞伎では、すっぽんから出てくるのは幽霊や化身などで、普通の人間役は使用しない決まりがあります。さて、舞台の前セリから上がってきた小平次は、生きているのか死んでいるのか...というニュアンスを残したまま幕となります(小平次も、自分がホントに死んだかどうかわかっていないのでしょう)。

 小さな劇場で、じっくり怖さを味わってみたい演目。どこかの劇団でかけないかなあ。

那古太九郎 市川幸四郎
小幡小平次 市川染五郎
おちか 中村福助

三人形
 傾城、若衆、奴の人形が踊りだすという常磐津舞踊。
 内容は、廓にやってきた若衆と共の奴に、傾城が廓のはじまりを語り、「それなら遊んでいかなくては...」という流れのようだが、そんなのはどうでもよくて、三者三様の踊りを楽しむ演目っぽい。
 後半、三人が一緒に踊る場面がありますが、それぞれのキャラで踊り様の違いがはっきりわかって面白い。

作 鈴木泉三郎
演出 九代琴松
傾城 中村芝雀
若衆 中村錦之助
奴 中村歌昇

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June 24, 2008

「細雪」

東宝
22-Jun-2008 12:00~15:30 1F-T-13
帝国劇場

Corich公演情報

080622a

 美しきことは良きことかな♪

 父親の七回忌の日、次女幸子が本家にやってくる場面から始まります。
四ン姉妹の着物、同じ小豆色ながら、妹になるほど明るい色になっていて、4人が並ぶととても綺麗なグラデーション。粋な趣向。

 着物の虫干しの場面は、客席から声があがるほど、華やかで美しい。

 長女鶴子(高橋恵子)・次女幸子(賀来千賀子)は、船場の老舗に育った姉妹にふさわしい、立ち振る舞いが綺麗。
三女雪子(檀れい)は、姉たちの会話をよそに、横座りして柱にもたれかかって折り紙おるなど、子供っぽい仕草が残っているけれど、おっとりしたところがいかにも老舗の三女なのかも。
四女妙子(中越典子)は、舞姿から洋装まで、バラエティに富んでいて面白い。大嵐の晩、幸子に家に担ぎこまれたときの様子が妙に艶かしかったです。

 それぞれ生き方は違っても、また、衝突しても、辰夫(磯部勉)や貞之助(篠田三郎)らに到底入っていけない姉妹の絆の強さが伝わってくる。桜の下に並ぶ四姉妹のラストシーンは単なるビジュアルだけでなく、美しい姉妹愛とでもいうのか、そのようなものが感じられて、本当に美しい場面だと思います。

 3幕構成で、休憩2回。2回目の休憩は10分と短いけれど、1幕が1時間程度だと、集中力が途切れなくていいかも。
場面転換中の暗転は結構長く感じられたが、幕間の弦楽曲のBGM、某CMにも使われている曲で、その映像が頭に浮かんできて困りました(笑)。クラシック曲は、往々にしてこーゆーことがありますね。

 舞台版細雪は今回が初見。1983年度版「細雪」は何回か見ていて、そのときは出てくる男連中が、割と無粋であんにゃもんにゃで、唯一三好だけがかっこいい印象があったのだが、この舞台の辰夫・貞之助は妻想いのよい旦那さんで好印象でした。

三女雪子の返事「ふーん」は耳に残る。

太川陽介の啓ぼんは、空気読めない感が絶妙。

 演目が演目だけに、年配のお客様多し。
開演中のおしゃべりも多し。飴ちゃんの包みを開く音もまた多かったが、あまりに多いと逆に気にならなくなるものだなあ(笑)。観劇用に、音の出にくい袋や包みを開発すべきだと思う>飴屋。
檀れいさん、真っ直ぐ立っても微妙に傾いているのはあいかわらずでありました。

 終わると、外は雨。夜は世田谷シアタートラムへ。
この帝劇からシアタートラムの場合、全く濡れずに劇場to劇場ができるのだな。

長女・鶴子 高橋恵子
次女・幸子 賀来千賀子
三女・雪子 檀れい
四女・妙子 中越典子
長女の夫・辰雄 磯部勉
次女の夫・貞之助 篠田三郎
啓三郎 太川陽介
板倉 新藤栄作
御牧 橋爪淳
お久 冨田恵子
蒔岡商店の番頭・音吉 安宅忍
戸祭吾助 松田隆男
井谷夫人 大川婦久美
分家の女中頭・お春 永吉京子
原作 谷崎潤一郎(中公文庫版)
脚本 菊田一夫
潤色 堀越真
演出 水谷幹夫
装置 石井みつる
照明 塚本悟
音楽 橋場清
衣裳 河原彰、宇野善子
効果 呉東彰
振付 西川瑞扇
邦楽 米川敏子
方言指導 大原穣子
メイクアップ 青木満寿子
演出補 伏見悦男
製作統括 酒井喜一郎
プロデューサー 坂本義和

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