超新星自由座「鈍底」
超新星自由座
23-Dec-2006 19:00-21:15
ザムザ阿佐ヶ谷

本年の観劇納め。
ゴーリキーの原作も、原作通りのロシアを舞台にした芝居も見たことはないのですが、舞台を明治時代の日本にしたことで、やっぱり日本人の自分としては見ていて貧乏具合が、より感覚的にわかるように思います。(個人的には明治時代の風俗の和洋折衷具合が結構好きであったりします。例えばおトヨさん(西入美咲さん)の和服に紙巻き煙草って絵柄が実にいいです)
年末というと、その昔「一杯のかけそば」が流行りましたし、落語は「掛取」「芝浜」、歌舞伎だって「芝浜革財布」が定番。どれも貧乏な話ですが、そんな話が似合う時期なのでしょう。
チラシには「第九のように、毎年、暮れにやれたら素敵なことだと思う」とあります。同感です。実際に観劇して、年の瀬にこれほど合う芝居もないのではと思いました。(っていうか、ほかの時期はあまり見たくないかも(笑))
また、ザムザ阿佐ヶ谷の板張りの客席が、この芝居に妙に合っているのです。
さて、博徒役のはやぶさ人生さん。昔、築地寄席の舞台で初めて拝見しまして、「いったい何屋さんなのだろう」と思い、以来、頭の片隅で気になる存在でした。今回、「鈍底」のチケットとったのも、はやぶささんの名前がキャストにあったのが理由のひとつ。きっぷのよいバクチうちのあねさんっぷりがきまってました。
かよ役の仲島らんさん、いかにも「掃き溜めに鶴」という感じでしたが、最後に見せる本性というか"鈍底"から這い出したい気持ちを吐露するところは、ちょっと感動。
ところどころ、いかにもセリフをしゃべってるなというシーンがありましたが、たった2日間の公演では仕方ないかも。ただ、これがロングランで、芝居として完成してきたら、その貧乏さのリアリティが増して、見ていてかなりへこむかもしれません。思いっきりへこましてほしい気がしないでもないです(笑)
来年の年末も「鈍底」を再演されるそうなので、よいこのおともだちはぜひご覧ください。
年の瀬にザムザで見る「鈍底」。クセになりそうです。
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