東京スウィカ「東風コチ 夕立 土用波」
東京スウィカ
1-Jul-2007 14:00~15:50 B8
赤坂RedTheater
岡崎波 | 山素由湖 | 長女 |
原田優 | 吉田羊 | 次女 |
野々村陸 | 比佐一成 | 長男 |
岡崎さとる | 堀本能礼 | 長女の旦那 |
岡崎苑生 | 中根大樹 | 長女の息子・中学生 |
原田英次 | 西嶋達矢 | 次女の旦那 |
野々村佳美 | もりちえ | 長男の嫁 |
野々村文香 | 田中彩瑛 | 長男夫婦の娘・小学生 |
幸太郎 | 荒木健太郎 | ビーチサイドカフェのバイト |
野々村博 | 竹内正男 | 波・優・陸の父親 |
タイトルの「東風」は春の季語、「夕立」「土用波」は夏の季語だそうですが、学校が夏休みにはいったばかりの、これから本格的な夏がはじまる時分のお話...
長女夫婦は、旦那が会社を辞め、社宅からの引越しで大忙し。いらない荷物を実家に運び込んでいる。旦那は妻にも息子にも辞職の理由を話していない様子。
次女夫婦は、海の近くでサーフショップと、屋上でビーチサイドカフェを経営。その昔、事故で息子を亡くしています。
長男夫婦は、父親と暮らしている。長男は売れない(?)作家で、父親の古本屋を手伝っています。
旦那の辞職から気持ちがバラバラになりかけていた長女の一家が和解するまでの話を中心に、次女夫婦・長男夫婦・父親の見合い話までからんできます。
とても丁寧につくられています。登場人物が多く、からみも複雑だったりするのですが、個々のキャラクタは明確だし、流れがスムーズで混乱することなく見ることが出来ます。
東京スウィカは、前作の「皐月の天」が初見。そのとき、小劇場で子役が出ていたのにビックリしたのだけれど、今回も小学生役と中学生役の二人の子が出演していて、すばらしい演技をしてました。「子はかすがい」とはよく言ったもので、お話のなかでも大人たちの仲をとりもつ重要なポジションになっています。
日曜だったこともあってか、客席にはちびっこのお客さんもチラホラ。ちびっこは、苑生や文香に感情移入できるだろうし、普段家で見ている親の姿を、客観的に舞台の上で見る面白さがあるかもれませんね。
山素由湖さんの、戸惑っているときの落ち着かない視線がやけにリアルでした。
吉田羊さんの江戸前なキップのよさは気持ちがよい。
舞台中央が居間、下手側は古本屋の店舗、上手側二階がベランダ。住んでみたくなるような素敵な舞台セット。
携帯電話が登場しているので、時代設定はいまどきのようですが、家電が黒電話であるあたりは、なかなか憎い演出だと思いました。
終演後、後ろで「あんなウチだったらお嫁さんとして入ってもいいよね~」みたいな話し声が聞こえました。ホントに素敵な家族だと思います。
心がホンワカとする、とても素敵な作品でした。次回公演も、ぜひ見に行きたいと思います。
蛇足
壁に貼ってあった東西落語家系図と志ん朝カレンダー。
志ん朝カレンダーは激しく欲しいかも。
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