虚飾集団廻天百眼「赤闇少女」
虚飾集団廻天百眼
30-Dec-2007 14:30~16:00
神楽坂die pratze

耽美系アングラ舞台。
アリシアは自分の分身でもある人形アダリーに。魔術を使って命を吹き込む。それは、愛しいもう一人の自分であり、永遠の今をもった(年をとらない)自分でもある。ところが命をもったアダリーは、自分の意志をもち、それは必ずしもアリシアの意に添うものではなく...
ノアルスイユは、その屋敷の主人。マゼンダ、コロンビアは、天文学者は、どうやらノアルスイユの元で働いている者たちですが、やがて彼らも元は人形だったことがわかってきます。やがて火事が起きて、皆焼け死んでしまうのですが...
ラスト、「ある空き屋で火災が発生。焼け跡から男と少女の死体、および人形が発見された」というニュース音声が流れます。いままで我々が見ていたものは、実は、男と少女の人形ごっこの世界だった....?
...っていうような話じゃねえかと思います。脚本読んで確かめてみたいところ。多分、男と少女の妄想が生んだ世界だと思います。(妄想であっても、それは傍から見ればであって、当人たちには現実としてしか感じていないのだろう)
途中、ジャポニカ学習帳や駄菓子(らしきもの)が出てきて、そのときは「耽美な世界に合わないものを何でわざわざ出すのだろう?」と違和感を感じたのですが、それは現実世界の少女の持ち物であり、幻想の世界が次第に綻んでいく様子を現してるのかもしれません(単なるおふざけかもしれないが)。もっとも、それはラストを見て初めて気がつくことで、現実世界の物は出さず、小道具にいたるまで耽美で統一させてほしかったなとも思います。
全体に、もう一歩踏み込んで、観客を暗黒面に引きずりこむ迫力が欲しいなと思います。折檻の場面は、見所の一つなのでしょうが、どうもドキドキするような迫力が無い。「淀五郎」でいうところの、まだまだ由良之助が近寄っていけない判官の切腹というか。ホントに折檻しちゃっていいのじゃないでしょうか(笑)
年季の入ったアングラ役者さんって「ひょっとしたら、この人たちはクスリをやってるんじゃないか」と思わせる芝居をしますが、それが廻天百眼に、やや足りないところかなと思います。
物語は結構好み。本公演は「『極楽鳥』×『変身前夜』」以降を見させてもらってますが、いちばんよくできてると思います(いちばんわかりやすいし)。
途中のダンスシーンを見ながら、「このストーリーで、荻田浩一演出で宝塚のショーにしたら面白いんじゃないかな。」と思ったり。
歯車をモチーフにした舞台に清水真理さん提供の人形が十数体(人形と目が合うとちょっと恐いです(汗))。ラストシーンはプラネタリウムのようで綺麗でした。
蛇足
人形、ふくらはぎとか二の腕の線がリアル。リアルというのは「まるでホンモノの人間のようだ」ということだけれど、決して動かないから、永遠に腐敗しない死体のようにも感じられる...だからコワいと感じるのかもしれない。
あと、人形は美形ぞろいなのだけれど、思い切りぶっさいくな人形をつくってみたい衝動って無いのかなあ。
| アリシア | 大島朋恵 |
| アダリー | 紅日毬子 |
| ノアルスイユ | 礼音 |
| マゼンダ | カイ |
| コロンビア | 御手洗花女(母檸檬) |
| 天文学者 | 能登谷智生 |
| 脚本・演出 | 石井飛鳥 |
| 衣装 | CuLLuCOO ViSiON(サチコ統率) |
| 舞台美術 | 奥山友太・森川明香と赤闇裏部隊 |
| 化粧指導 | LinDa |
| 照明 | 棚橋悦子(㈱A.S.G) |
| 音響 | 立川貴一 |
| 宣伝美術 | 清水真理(人形提供) |
| 富崎NORI(人形化/人間化) | |
| LinDa(化粧) | |
| 石井飛鳥(撮影・編集) | |
| 球体関節人形提供 | 清水真理、アトリエ果樹園 |
| 制作 | 赤闇少女制作委員会 |
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