宝塚歌劇団「舞姫」
宝塚歌劇団
15-Mar-2008 15:00~17:35 2F-D-44
日本青年館

宝塚プレシャス「榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー」(バウ初演版)
2007年6月の初演が好評だったものの、当時はバウホールのみの公演で観ることかなわず。SKY STAGEの放映待ちの状況でしたが、今回東京上陸、日本青年館で公演されることとなり、さそくの観劇。ありがとう、正規料金よりちょっぴり安いカンフェティ(笑)
やはり評判通りの素晴らしい出来ばえ。
エリスへの想いと祖国への想いの間で揺れている豊太郎を第三者の視線(=観客の視線)で描いています。原作は一人称で書かれているため内省的な色が濃く、ついつい豊太郎に対して批判的な感情をもってしまいがちなのですが、本作では素直に豊太郎の心情に共感できる構造になっていると思います。
"ゆれる豊太郎"を表現するための、中央に豊太郎、舞台の下手にエリス、上手に日本の母妹を配した演出は効果的。音楽も然り、基本は洋楽ですが、時折挿入される和楽器の旋律が郷愁を誘って良いですね。
エリスの妊娠が、豊太郎を思うあまりの想像妊娠であったことは、原作よりも救われる気がします。精神を病み入院したエリスが失敗しながらも要返しを練習し続ける姿を見て、エリスの手を取り、要返しを教える豊太郎。これはエリスに扇をプレゼントした日と同じ光景=二人が幸せだった頃の思い出であると同時に、二人の別れの挨拶でもあるのでしょう。これも原作にない、救いをかんじさせる場面となっていますね。
日本に戻った豊太郎は日本の近代化に尽力し、大日本帝国憲法の発布で物語は終わります。同時期、大劇場では宙組公演「黎明の風」、これは大日本帝国の終焉と民主国家・日本のスタートの話。なぜか"舞姫"の結末がとても儚く感じられてしまうのでした。退団の決まった舞名里音、ちょっと宙組主演娘役の陽月華に似ているのも何かの因縁か?
梨花ますみの風格はさすが。舞城のどかは、士族としての誇りを持ちつつも兄を慕う妹の健気さ・弱さが見え隠れして好演。星原センパイは大臣の貫録十分。
華形ひかる扮する美術留学生の恋人役の華月由舞、ドイツ人もびっくりなお胸♪
いつの日か再々演して欲しいし、景子先生の演出で外部の公演も見てみたい気がします。
蛇足
客席からすすり泣く声が聞こえましたが、感動で泣いているのか、単に花粉症のせいなのかわからない季節ではあるなあ。
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