柿喰う客「俺を縛れ!」
柿食う客
21-Jun-2008 19:00~21:15
王子小劇場

徹底したエンタテイメントぶりに圧倒された2時間15分。
全員で歌って大団円かと思いきや、それを根底から覆すようなエンディング。発散してしまった舞台がグっと締まり、かつ深い(笑)テーマを我々に提示しているかのよう。映画「未来世紀ブラジル」のラストシーンのごとく、このエンディングの有無で、作品自体が全く別物になってしまうでしょうね。
「縛られる=束縛・規制」の不自由さと規制があるが故の安心感や自身のアイデンティティというか、ハチャメチャななかにも意外に深いテーマがひそんでいるっぽい。
江戸時代(の真ん中らへん)を舞台に繰り広げられるドM全開な時代劇!
衣装も何もかも時代考証を無視した時代劇ではあるけれど、そんなことは全く気にならず。
花組芝居の堀越氏が主演で、ほぼ全編を歌舞伎口調で通しています。
もともと歌舞伎自体、室町時代の話も鎌倉時代の話も、すべて江戸の風俗・衣装・文化で表現するという、時代考証なんぞ端から無視している(いろんな大人の事情があったと思われるけれど)。そして奇抜な衣装、隈取等も、実生活ではあり得ないわけで、当時は、すべてがポップな存在であったにちがいありません。
だからハチャメチャな時代劇「俺を縛れ!」も、その表現方法における精神は歌舞伎と同じものを感じます。堀越氏の歌舞伎口調が妙にしっくりくるのも、そのせいではないかと。
たった一人が歌舞伎風芝居というのも、最初は、素人に無理に歌舞伎口調でセリフを言わせてもみっともないからだろう程度にしか考えていなかったのですが、切羽詰丸が、キャラ令に縛られ"裏切りキャラ"を真剣に演じるあまり、キャラと自分自身の区別がつかなくなった唯一の登場人物であるわけで、計算された演出なんでしょう。すごいすごい♪
前日に予約確認&案内メールが来ました。これはうれしいサービス。
劇中の辞世の句にあやかって、
「お尻には ちょっと厳しい 2時間余」
椅子に見合った上演時間というものがあると思います。パイプ椅子も、お尻側よりも太腿側が高くなっていると、長時間座っていても楽なんだけどなあ。
| 瀬戸際切羽詰丸(幸の薄い田舎大名) | 堀越 涼(花組芝居) |
| 瀬戸際ざくろ(瀬戸際家の一人娘) | 村上誠基 |
| 阿多風太(瀬戸際家の家老) | 本郷剛史 |
| 士道廊戻郎(瀬戸際家の武士) | 森 桃子 |
| 好感堂鷹目(とっても裕福な大名) | 七味まゆ味 |
| 好感堂保之輔(好感堂家の次期当主) | 石橋宙男 |
| 徳川家重(徳川幕府第九代将軍) | 丸川敬之(花組芝居) |
| 大岡忠光(家重のマジ側近) | 佐藤みゆき(こゆび侍) |
| お幸の方(家重の側室。ケバい) | 梨澤慧以子 |
| 徳川家治()家重の嫡子、生意気) | 川畑舞香 |
| 西尾忠直(老中、メガネ) | 浅見臣樹 |
| 松平武元(老中、雑魚っぽい) | 花戸祐介 |
| 服部半蔵(幕府の隠密) | こいけけいこ(リュカ.) |
| 水戸光圀(大昔の副将軍) | 中屋敷法仁 |
| 地味変坊主(諸国を旅する僧侶) | 高木エルム |
| 浦見深左兵衛(九州の大名) | 佐野 功 |
| 加羅廻宮(都に住む皇族) | コロ |
| 族合軍兵衛(軍事コンサルタント) | 玉置玲央 |
| 作・演出 | 中屋敷法仁 |
| 舞台監督 | 藤本志穂(うなぎ計画) |
| 舞台美術 | 世多九三 |
| 音響プラン | 上野 雅(SoundCube) |
| 音響オペレーション | 平井隆史 |
| 照明 | 富山貴之 |
| 殺陣 | 佐野 功 |
| 衣装 | 浅利ねこ(劇団銀石) |
| 演出助手 | 加藤槙梨子、野田裕貴 |
| 映像 | 高橋希望 |
| 記録写真 | 渡辺佳代 |
| 記録映像 | 山川享平 |
| 宣伝美術 | 山下浩介 |
| 制作補佐 | 清水建志、吉澤和泉 |
| 制作 | 田中沙織 |
| OTHER MEMBER | 半澤敦史、深谷由梨香 |
| 協力 | にしすがも創造舎 |
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