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September 2008

September 29, 2008

ナイロン100℃「シャープさんフラットさん」ホワイトチーム

ナイロン100℃
28-Sep-2008 19:00~21:30 1F-J-19
本多劇場

Corich公演情報

080928c

 ホワイトさんを観劇。

 クオリティ高く、2時間半の長さを感じさせない面白さでした。

 喜劇作家の苦悩。書けない悩みではなく、観客の望む笑いと自分の生み出す笑いとのズレという悩み。そのズレはどんどん大きくなってゆきます。

 辻煙の笑いを赤坂(松永玲子)は理解する。赤坂は、世間とのズレが原因で引退した元漫才師。
誰も居なくなったサナトリウムで、一生涯、周囲(芸人の死、傷害事件etc)には目もくれず、2人だけの笑いの世界を選んだ(ような)辻と赤坂。救われないEnding。しかし、もし辻と赤坂が新世代のアダムとイブとなれば、二人の笑いの遺伝子を引き継いだ人類によるバラ色の社会が生まれる。アンハッピーエンドのようで、実はとてつもないハッピーエンドなのでは。

 劇中で「笑っていけないもんなんかない」と、悲しい出来事の中にも笑いネタをさがしてしまう辻。それは非常識だと言われて苦悩する。 「苦悩」とは、世間の常識と自分自身の本能(=世間の非常識)とのせめぎ合いの産物。その「苦悩」は、文学や芸術の格好のテーマ。世間と折り合いをつけるか、自分自身の殻に篭るか、死を選ぶか。
 しかし、自分自身の本能(=世間の非常識)を肯定し、ひらきなおることができれば、「苦悩」から抜け出せ、あたらしい世界が広がったのではないでしょうか。蛇足ながら、その世界を描いているのが落語(非常識が常識を破壊する笑い)であり、落語のすごい部分だと思います。

 「半自伝的」とあるので、ケラ氏御本人が経験した悩みでなのでしょう。ケラ氏は"その世界"に行けたからこそ、本作品を客観的に舞台化できたのだと思います。

 ただ、今後、ケラ氏の舞台を見たとき、苦悩しているケラ氏の姿が思い浮かんできそうで、ちょっと嫌。TV番組で、現役お笑い芸人が真面目に苦労話・不幸話を語っているのを聞いてしまうと、その後、素直に笑えなくなってしまうことってあるじゃないですか。(もちろんケラ氏の場合、笑いを取れなくなった芸人が苦労話で再起を計ろうとするのとは全く違うけれど)

 文豪でも映画監督でも、なんでもいい、違うジャンルの作家の話であれば、素直に楽しめたのになあ。どうしても劇作家の物語にしたかったのならケラ氏最後の作品でやってほしかったにょ。

ホワイトチーム
 辻煙(田中正明 劇団主宰) 三宅弘城
 赤坂弥生(元芸人) 松永玲子
 園田春奈(研々の妻)、煙の母親 村岡希美
 園田研々(元芸人) 廣川三憲
 日田美果(辻の恋人 女優) 新谷真弓
 不二山キリ(赤坂の秘書) 安澤千草
 小柱力(劇団員) 藤田秀世
 北(サナトリウム職員) 吉増裕士
 砂川(サナトリウム職員) 皆戸麻衣
 塩見実子 杉山薫
 熊林(サナトリウム職員) 眼鏡太郎
 サニー関口(劇団員)他 大倉孝ニ
 成瀬南(職員) 佐藤江梨子
 音波究二(患者) 清水宏
 小骨(音波の息子) 六角慎司
 塔島邦人(元劇団員)、煙の父親 河原雅彦
ブラックチーム
 辻煙(田中正明) 大倉孝二
 園田春奈/煙の母親 犬山イヌコ
 音波究二 みのすけ
 赤坂弥生 峯村リエ
 不二山キリ 長田奈麻
 小骨(音波の娘) 植木夏十
 小柱力 喜安浩平
 砂川(サナトリウム職員) 大山錆則
 北(サナトリウム職員) 廻飛雄
 熊林(サナトリウム職員) 柚木幹斗
 塩見実子 水野顕子、研究生
 サニー関口他 三宅弘城
 日田美果 小池栄子
 成瀬南 坂井真紀
 園田研々 住田隆
 塔島邦人、煙の父親 マギー
 
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
美術 BOKETA
照明 関口裕二(balance,inc.DESIGN)
音響 水越佳一(モックサウンド)
音楽 三浦俊一
映像 上田大樹(&FICTION!)
映像イラスト(切り絵) 古屋あきさ
衣裳 松本夏記(ミシンロックス)
ヘアメイク 武井優子
演出助手 山田美紀(至福団)、相田剛志
舞台監督 山矢源
宣伝美術 雨場千砂子(ワゴン)
宣伝美術コーディネート モリタタダシ(Homesize)
プロデューサー 北牧裕幸、高橋典子
制作 北里美織子ほか
制作 キューブ
企画・製作 (株)シリーウォーク
助成 文化庁、芸術創造活動重点支援事業

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Rカンパニー「七つの人形の恋物語」

Rカンパニー
27-Jan-2008 13:00~14:45 1F-7-24
グリーンホール相模大野

Corich公演情報

080928a

 相模大野の千秋楽観劇後に、会場で購入した原作本を読みました。

 原作では、ムーシュが話す相手は、キャプテンに操つられる人形であり、人形の言葉はキャプテンの腹話術によるものと説明されています。
 舞台では、その説明は一切ありません。人形達は意思を持った人間のように存在しています。ピノキオのように、命が吹き込まれた存在であり、人形の人格は、キャプテンが心の奥底に封印してしまった、もう一人の自分なのだと思いながら見ていました。
 人形たちと会話をするムーシュを見たゴーロは、「あの子には、彼らが人形には見えていないんだ」と言います。外観上は木彫りの人形でも、命がある人形なのだからムーシュにとっては人間と同じ、いや、世間からハエ同様の扱いをうけていたムーシュにとっては、人形達のほうがよほど人間らしい存在だったのでしょう。
 ムーシュとの別れのつらさから、人形達は生きるのをやめ木彫りの人形に戻ることを選択します。人形に宿った人格は再びキャプテンの心に戻り、キャプテンは本来の自分を取り戻す、そんな話だと理解しました。

 ところが、観劇後に読んだ原作本では、人形を操るのはキャプテン、劇中劇のシラノ・ド・ベルジュラックのように己の正体を隠し、人形を通してムーシュと会話をしているにすぎませんでした。もっともキャプテンにとっては、正体を隠すという意識はなく、人形の人格(別の自分)になりきっているのでしょう。

 しかし、よーく考えてみると
・人形使いは黒子なのだから、見えている必要はない。→人形が独立して動いていてもOK。.
・(人形を人間が演じているのは置いといても)ムーシュの眼には人形と人間の区別は無いのだから、人間の姿をしていても構わない。 だから、舞台版も原作も、表現方法が違うだけで中身は同じで問題ないじゃないか。舞台版は、説明を省いたことで、多様な解釈が可能と(言い換えればわかりにくく)なっているようです。自分的には、手前味噌ですが、前述の"命の吹き込まれた人形"という解釈がファンタジックで好きだな。

 真上からのスポットの照明が多い(ような気がする)。なんか神様に見守られてるようにも見える。
 ダンスシーンは多くは無いが、幻想シーン、タンゴ、ジプシー風とバラエティに富んでいてよさげ。
 井田安寿さんは、軍にも関係していそうな悪女系美人の役。マタハリみたいな感じか。赤いドレスに黒のハットに黒革のコートが素敵。
 劇場支配人は浜崎真美さんはできる女風、かっこよし。
 ミシェルの母親役の秋本みなこさんは、結局捨てられちゃう女なのね(泣)。
 宮崎祥子さん、きれいな歌声、心が洗われる。

 撮影隊が入ってましたが、DVD化するのかな?して欲しいな。

キャプテン・コック 広田勇二
ムーシュ 宮崎祥子
ゴーロ 小林アトム
ジジ 野田久美子
にんじん 吉田朋弘
マダム・ミュスカ 清田和美
アリファンファロン 右田隆
デュクロ博士 藤田将範
ムッシュ・ニコラ 大場泰正
バロット 安中淳也
ローラほか 井田安寿
劇場支配人ほか 浜崎真美
母親ほか 秋本みな子
ボスケ 新木啓介
街の女ほか 大川麻里江
兼崎ひろみ
河村真希
富永友紀
野口綾乃
堀川亜矢
渡邊りせ
冨永波奈
伊沢絵里子
片山千穂
街の男ほか 佐藤伸行
関川慶一
萩原弘雄
渡辺修也
秋月新也
徳原宇泰
黛一亮
 
原作 ポール・ギャリコ(「七つの人形の恋物語」より)
脚本・演出 ワームホールプロジェクト
エグゼクティブプロデューサー
&クリエイティブディレクター 
相川レイ子
音楽 井上ヨシマサ、高田 浩
振付 畠山龍子、杏奈
美術 朝倉摂
衣裳 原まさみ
ヘアメイク 川村和枝
ヘアメイク協力 鎌田直樹
照明 笠原俊幸
音楽監督 高田浩
歌唱指導 桑原英明
音響 小幡亨
舞台監督 高瀬洋
人形製作 人形劇団プーク
イラストレーション 建石修志
主催 ヒューマンデザイン
(財)相模原市民文化財団(神奈川公演)
協力 ANA、ぴあ
企画・製作 ヒューマンデザイン

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September 28, 2008

毛皮族「暴れて嫌になる夜の連続」

毛皮族
27-Sep-2008 19:30~21:35 B-9
THEATER/TOPS

Corich公演情報

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 船の甲板のセット。上手側に花道あり。アラビア風の客入れBGMで、なんだかトリップしたような気分。
 A~D列(までかな?)はベンチシート。先行予約でB列花道脇席でしたので、最前列&花道脇が良席という設定なんですね。


 6年3組霧島一子率いる小学生共産主義同盟「革命霧島左派」は、海外での根拠地設営・軍事訓練の場の確保のため、担任教師・荒井六都子と彼女の婚約者・馬場の婚前旅行のクルーザーを乗っ取る...

 おそらく...いや、間違いなく、「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」のエロチック小学生バイオレンス版として作られていると思います。総括や自己批判はもちろん、思想改造目的の暴力シーンあり。霧島一子が、「実録・連合赤軍」の遠山美枝子よろしく、自分自身を殴る場面はまでありました。

 「実録・連合赤軍-あさま山荘への道程」を見ていると、かなり笑えるはず。10/3まで王子シネマで上映しているので、時間が許せば、映画を見てから観劇することをおすすめします。時間がない場合は、映画の予告編だけでも見ておくべきでしょう。

 霧島一子は永田洋子をイメージしていると思われます。髪も短くしてまさに革命戦士!江本純子さんの目つきが映画の中の永田を演じた並木愛枝さんさんにちょっと似ているのね。

 馬場、進藤、仁の名前は、アラビアンナイトにひっかけてあります。馬場(金子清文)ってアリババのババなのかぁ、40人の馬場が居て大笑い。

 柿丸美知恵さんも小学生の役でしたが、なんか合ってました(笑)。現実でも、大人みたいな訳知り顔の小学生っていますもんね。柿丸さん扮する五島由美が語る、愛犬ポチ助の思い出のシーン、なぜか平安オペラ風(笑)

 今回の御趣向は、江本さんが女性役で、羽鳥名美子嬢が男役(クラスの色男・進藤くん)なところ。オトコ女と美少年ってところでしょうか。進藤役がとっても似合ってる羽鳥嬢。

 あて書きだから当然とは思いますが、みなさん適材適所でそれぞれに見どころあり。それぞれも持ち味を十二分に生かしているところは、さすが作・演出の江本純子さん。

 霧島一子が、アジるくだりは、早口で、かつ口がまわっていないので、何を言っているのかさっぱりわからくて大笑い。どんなセリフだったのか知りたくて、終演後、上演台本@1300円を衝動買い。

 共産主義革命が、恋愛の共産主義化となったり、霧島の行動原理がじつは恋愛感情にあったり、教師と生徒の禁断の関係やレズなど、恋愛にはじまり恋愛に終わるあたりは、実際の連合赤軍よりも、とっても人間的で本能に正直だなと思います。しかも、本作のラストでは、恋愛の共産主義革命は一応の成功をみせています。人間、自分に正直に生きるって大切だな(笑)

 最後は、ゴージャスwithニプレスで楽しいレビュー。

出演者紹介では、客席にいた町田マリーさん(ナレーション担当)も紹介。

 「脳みそぐちゃぐちゃ人間」以降、見させてもらっているけれど、今回はダントツに面白く、よくできていると思います。観劇前に「実録・連合赤軍」見ておいて大正解でした。

物販
・2009年アラビアンナイツカレンダー@1000円
・クリアファイル@300円、8枚セット@2000円
・上演台本@1300円
・過去DVD等

霧島一子、仁 江本純子
二橋左紀 延増静美
四村遥 高野ゆらこ
五島由美、山口 柿丸美智恵
三津谷薫子 武田裕子
三津谷七海 高田郁恵
荒井六都子(小学校教師) 平野由紀
馬場(六都子のフィアンセ)、らくだ 金子清文
進藤 羽鳥名美子
ナレーション 町田マリー
 
作・演出 江本純子
舞台監督 森下紀彦
美術 加藤ちか
照明 伊藤孝(ART CORE design)
音響 加藤温
衣装 胡桃澤真理
小道具 清水克晋(SEEMS)
演出助手 松倉良子
音楽製作 鳥羽ジャングル トミシロ
衣装製作 田辺雪枝、甘利さち子
小道具製作 酒井純子
大道具製作 C-COM舞台装置
宣伝美術 two minute warning
宣伝写真 杉本育子
WEB rhythmicsequences
制作 照井恭平(毛皮族)
企画・製作 毛皮族

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新国立劇場2008/2009 Season Play「近代能楽集『綾の鼓』『弱法師』」

公演ページ
27-Sep-2008 13:00~15:15 1F-D4-3
新国立劇場 小劇場 THE PIT

Corich公演情報

080927a

 電車の中で、原作本読みました、短いので2回読めちゃいました。

 明治座公演といってもおかしくない出演者のせいでしょう、客席の年齢層高めでした。
『綾の鼓』

 奇抜な演出を期待してましたが、意外なほど正攻法。

 綿引勝彦さん、おいらの中では鬼平犯科帳の五郎蔵親分なのだけれど、舞台の上では小間使いの老人そのもの。強面の綿引さんだからこそ、あの純情が似合うのかも。十朱幸代さんは、後半の仇っぽい感じがよいですね。

 「老人といえども男の純情を笑うのはよくない」と思う前半、しかし「その純情も、その程度のものだったのか」という後半。前半は老人に感情移入していたはずが、最後には華子に感情移入してました。わずかでも疑問をもったら、その時点で一途な想いではなくなる。深いにゃ。

『弱法師』

 床一面、モザイク状のカラーパネル。白いスーツに白い杖、丸い色眼鏡の俊徳。デジタル風の柄の衣装を着た川島夫妻・高安夫妻は白塗り。櫻間級子は和服。肌色なのは俊徳と級子だけ。

 開幕早々、このビジュアルにやられました。

 白塗りの川島夫妻・高安夫妻が、とても上っ面だけの、自分勝手な人間に見えてくる。俊徳の、それぞれの人間への印象を、そのままビジュアル化しているかのよう。自分(俊徳)の言いなりの下僕でしかない相手=白塗り。人間として交流したい相手、思うようにならない相手=級子の対比が、見ただけではっきりわかる。

 俊徳が、戦火の地獄絵図を語るくだりは引き込まれました。このとき照明はもちろん真赤ですが、吊るされた壁が揺れ、不安感を強調します。

 蛇足

 俊徳の格好、白い服・白いステッキ・色眼鏡が、落語「真田小僧」で、金坊が語る亭主の留守中におかみさんを訪ねてきた男の姿そのもので、ちょっと笑ってしまいました。

『綾の鼓』
 岩吉 綿引勝彦
 加代子 内田亜希子
 藤間春之輔 国広富之
 戸山 奥田洋平
 金子 金替康博
 女店員 岡野真那美
 マダム 多岐川裕美
 華子 十朱幸代
『弱法師』
 俊徳 木村 了
 川島 鶴田 忍
 川島夫人 多岐川裕美
 高安 国広富之
 高安夫人 一柳みる
 櫻間級子 十朱幸代
 
作 三島由紀夫
演出 前田司郎『綾の鼓』
   深津篤史『弱法師』
美術 池田ともゆき
照明 小笠原純
音響 上田好生
衣裳 半田悦子
ヘアメイク 日下浩之
演出助手 川畑秀樹
舞台監督 三上 司
芸術監督 鵜山 仁
主催 新国立劇場

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September 25, 2008

真打昇進披露興行

23-Sep-2008 17:20-21:00
鈴本演芸場

春風亭正太郎「狸賽」
柳家三之助「堀の内」
アサダ二世 奇術
三遊亭歌武蔵「だるま」(金満政治落選記)
柳亭市馬「目黒のさんま」
ペペ桜井 ギター漫談
柳家権太楼「壷算」
春風亭栄枝「大田蜀山人伝」
鈴々舎馬風「漫談、志ん生ばなし」
お仲入り
真打昇進襲名口上 一朝(司会)、権太楼、百栄、栄枝、馬風
昭和のいるこいる 漫才
春風亭一朝「初天神(抜粋)」
鏡味仙三郎社中 太神楽曲芸
春風亭百栄「鮑のし」

鈴本
 表に並んでいたら、栄助改め百栄さんが出てきて、「早くから並んでいただいて...」と全員に"ハイチュウ"配布。

「真打昇進披露口上」
 栄枝師匠は、アメリカのスシバーでの出会いから入門のいきさつなど。披露口上だか世間話だかよくわからない飄々とした話っぷりで可笑しかった。本人挨拶あり。開口一番「本日はお足元の悪い中...」(笑)

「鮑のし」
都会の夜にネコ二匹をあしらった後幕が素敵にゃ♪
 マクラでは、弟子入りまでの紆余曲折。
百栄が弟子入りを考えた師匠は、先々代の柳橋・円生・三平・馬生...弟子入りしようと考えたら、みんな亡くなってしまった。そこで渡米しスシバーの板前になる。そこで栄枝師匠と出会い、帰国後、32歳で弟子入り。
 さて、噺は新作・古典のどちらでくるかと思ったら、古典でした。ちょっと足りない甚兵衛さんの造形が、向きになった小学生のようで大笑い。こんな可笑しい「鮑のし」は久しぶり。

 しかし、改めて考えてみると、「鮑のし」の甚兵衛さんも、定番キャラの与太郎も、今ならば知的障害の部類にはいるのでしょうね。噺のなかの甚兵衛さんも与太郎もおかみさんをもらい、周囲の手助けをうけながら、普通に生活しています。当時はそういう世の中だったのでしょう。医学も福祉も発達した現代のほうが暮らしにくく思えてなりません。

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宝塚歌劇団「スカーレット・ピンパーネル」

宝塚歌劇団
23-Sep-2008 11:00~14:00 2F-9-23
東京宝塚劇場

Corich公演情報

080831a

詳しい内容はこちらで(STAGE GRAPH)

宝塚プレシャス「榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー」(東京初日)

 2回目でごんす。

 1回目スカピン観劇の後に見た「実録・連合赤軍~あさま山荘への道程」は、いまだに強烈な印象で、フランス革命後のロベスピエールによる恐怖政治と連合赤軍の山岳ベースの粛清が重なって見えてきました。フランス革命当時にさまざまな政治党派が生まれ、また、分派。派閥闘争もあったようだ。最終的にロベスピエールを中心としたジャコバン派が政権を握るのだが、ジャコバン中心が山岳派というのも興味深いです。軟禁中のシャルルは国王処刑について総括させられてましたね。

ジャコバン派

 「ひとかけらの勇気」、歌自体が物語の重要な要素になっている。パーシーがシャルルに、シャルルがマルグリットへ教え、マルグリットの歌う「ひとかけらの勇気」をグラパンに変装したパーシーが聞き、マルグリットのすべてを理解する。
蛇足ながら、「ひとかけらの勇気が僕にある限り」という歌詞、これも「実録・連合赤軍~」で、あさま山荘内で加藤(弟)が叫ぶ言葉と重なります。

 シャルル王大子の奪還を主軸にしたことで、単なる貴族救出の物語が、フランス革命政権の存亡をかけた物語へとスケールアップ。海岸でのショ-ヴランとパーシーの闘いの場面、パーシーとマルグリットがのろけあって、ショーヴランに「夫婦の会話は家でやれ」といわれるくだりがありますが、とオリジナルはショーヴランそっちのけで夫婦喧嘩をはじめるらしいですね、これはこれで見てみたい。

 夢咲ねね、2F席からみると、背が高いのが気にならないし、頭身が大きい分、顔が小さく見えてよいかんじ。洗濯女に化けた涼紫央は女役として違和感ない、ふつうに美人さん。涼紫央と比べると、立樹遥は、いかにも女装しました~って感じがするです。柚希礼音、歌はそれほど上手いほうではないと思うが、情感がたっぷりなので心に響いてきますニャ。

 最近は、休憩時間に「幻の豚まん」を食べるのが楽しでありんす♪

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September 23, 2008

演劇企画集団THE・ガジラ「ゆらゆら」

演劇企画集団THE・ガジラ
21-Sep-2008 14:00~16:00
ベニサンピット

Corich公演情報

080922a

 猟奇的殺人事件の容疑者(加地竜也)の精神鑑定の担当である精神科医・並木(小林勝也)は、家族の話を聞くために容疑者宅を訪れる。精肉店の店主である父親(高田恵篤)は平身低頭、養護施設で働く弟(池下重大)は何かを隠している様子、母親(市原悦子)は全く医者を信用していない様子。
 並木の頭の中には、昔自分が精神鑑定をした結果、死刑となった猟奇殺人犯・楠木(若松武史)が住み着いており、ことあるごとに、並木に語りかけてくる。
 母親は、家族を守ろうとする気持ちが強すぎたため、かえって夫や息子を追い込んでいく。

 公正に鑑定できるのか、そもそも正常と異常の境目にはっきり線を引くことのなどできるのか。容疑者も家族も、そして精神科医ですらも心に闇をかかえており、各々の闇があらわとなって幕となります。

 心の闇を見せつけられ、実に怖い舞台でした。と、同時に、各々の仕草や言動で思わず笑ってしまう場面もありました。
 当事者にとって深刻な問題も、第三者には滑稽にうつるということでしょうが、これをちゃんと笑いに結びつけるのは役者さんの腕。「緊張と緩和」の法則のとおり、怖さを払拭したいという気持ちがら、何気ないセリフや仕草で笑ってしまうのでしょう。その状況を見事に作り出す役者さんたちはさすが。

 舞台下手が精神科医の部屋、中央に水道とバケツ、上手側に精肉店の作業台とおぼしき机と椅子。
暗めの照明と、突然の暗転と大音量の音楽、精肉店の作業台の上で点滅する蛍光灯が、怖さを助長。
下手隅で回りつづける扇風機に、照明があたり、その影が常にチラチラしているのも不気味。

 冒頭で、生きた魚を三枚に下ろす場面は、その後語られる猟奇殺人の犯行そのもの(人か魚かの違いだけ)。その生魚を頭を食う楠木。楠木がカニバリズムなのじゃないかと思えてくる。ああ、怖い。人によっては、しばらく魚食えなくなるかもしれません。

 市原悦子さん出演というので、ベニサンピットにやってきたと思われる方多し。自分も市原さん目当てでして、「市原さんすごい」という気持ちを味わうつもりで行ったのですが、小林氏、高田氏、若松氏、みなさんが市原さんに負けず劣らずの怪演。なんとも濃い舞台でした。

 最前列ベンチシートはレインコート(orビニールシート)が支給されます。水やら血やらがとんでくるようです。当日券の席だと思うので、これから当日狙いのおともだちは、覚悟しておいたほうがよさげです。

瀬川静香(亨の母) 市原悦子
楠木(殺人犯・すでに死んでいる) 若松武史
瀬川巌夫(亨の父) 高田恵篤
宮田(大学院生、並木の助手) 津田健次郎
瀬川進(亨の弟) 池下重大
瀬川亨(猟奇殺人犯) 加地竜也
並木(精神科医) 小林勝也(文学座)
 
作・演出 鐘下辰男
美術 島次郎
照明 中川隆一
音響 井之上正弘(オフィス新音)
衣装 車杏里
演出助手 岸京子
舞台監督 村田明(クロスオーバー)浦本佳亮
プロデューサー 綿貫凛

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害獣芝居「火學お七」

害獣芝居
22-Sep-2008 19:30~21:30
井の頭恩賜公園内 三鷹の森ジブリ美術館の近辺

Corich公演情報

080922

 天気がよくなったので行ってきました♪

 場所はこのあたり。
中央六角形の休憩コーナーの右斜め下付近。

 上手側と下手側の木に簾が数枚さがっていて、その裏に電球があり、簾越しの照明。客席の後ろにも照明、舞台を照らすようになってました。
 夜回り役の役者さんが舞台の前後の園路を行き来、「火の用心」の声が響くのは、野外公園ならではの趣向でしょうね。

 「火學お七」、やっぱりわかったようなわからないような世界。

 恋しい人との逢瀬を願って火を放った八百屋お七は、十五歳以下の子供の罪は問わないという法度を使って減刑しようとした奉行の計らいに対して、あくまで自分は十六だと主張して火炙りとなったが、『火學お七』のお七は、自分の年齢を偽って、その後十年を生き延び、「きのう死んでも、よかったような、明日、死んでもいいような……かと言って今日、死にたい程の訳があるじゃなし」
と嘯く。十年の間、ブスブスと燻るように消える事の無かった火種が、その宿業と怨念を浄化する、煉獄の炎のようになって燃え上がる……(演劇実験室∴紅王国の公演チラシから引用)

...という話なのですが、時空を越えた精神世界のようでもあり、全員が火事で成仏できなかったさまよえる霊魂のようにも思えます。

 公演は、天候の関係で、実質この日が初日。
何箇所かセリフのきっかけミスがあったのは残念。(せっかくの美しいことばの流れが途切れてしまうから)。
 声が出て滑舌のよい役者さん、もうちょっとガンバレな役者さん、両方いらっしゃいますね。

 全員が一斉にストップモーションになる場面が随所にありましたが、ここはもっとかっこよく決めてほしかったなあ。ピタリと動きをとめるのも、実はかなりの身体能力を必要とするもの。要筋トレっぽい。

 実質初日ということもあるのでしょう、前半はちょっとメリハリがなく退屈でしたが、中盤以降、"火の元"を撒いた後の、お七とマッチ売りの少女の、数え歌のようなセリフの応酬のあたりから、役者さんものってきてアドレナリンが出始めたのでしょう、全体にドライブ感が出てきて面白くなってきました。
 ラストのお七さん、ホントに"もの狂い"のようにいっちゃってる表情が印象的でした。

 発展途上な部分は多々ありましたが、後半のテンションを最初から発揮してくれれば、じゅうぶん面白くなったと思います。

以下、亡備録。

その1

 「どこかにいるんです、あたしの吉さんが。十日一夜たてば、八億四千の想いがとりついて、その想いにこづきまわされ、半殺しの蛇のよう。だったら蛇の成仏がしたい」

 「八億四千の想い」とは、もとは中国の故事「人は一昼夜の間に八億四千万に及ぶ善や悪の思いをする。その思いの善と悪の多少に応じて、おのおのの果報を受ける」ということらしい。

その2

 十年前の三月三日が火事。十年後の三月三日は赤線廃止(実際の赤線廃止は昭和三十三年三月三十一日)。お七が娼婦として生きた10年間は、生きているような死んでいるような、魂が流離う10年間だったのだろうなあ)
ちなみに八百屋お七が処刑されたのは天和3年3月29日ということになっている。

お七 亀井伶奈
マッチ売りの少女 澄井葵
暦屋 大柿友哉
土地係 金原並央
女主人 天田礼子
ゆき 豊田まどり
増田悠佳
質屋 後藤剛範
米屋 田口竜生
鋏屋 増木啓介
女房 みとめまきこ
 
脚本 岸田理生
構成・演出 浅沼ゆりあ
舞台監督 椎名晃
照明 伊藤文吾
楽器提供 三留家
衣装 千堂章
制作 絹傘芽衣、みとめまきこ
制作補 生沼紗織、寺村千絵
制作協力 つくし企画
井の頭恩賜公園100年実行居委員会
東光寺

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September 22, 2008

害獣芝居「火學お七」公開稽古

害獣芝居
21-Sep-2008 19:30~21:30
井の頭恩賜公園内 三鷹の森ジブリ美術館の近辺

Corich公演情報

 19日、20日が台風のため公演中止。で、初日の21日は夕方からバケツをひっくり返したよーな大雨。特に公演中止の連絡もホームページ上での告知も無かったので、ダメもとで現地に行ってみたら、屋根付ベンチのエリアに白塗りでレインコート着た役者さん達が居ました。暗い中で見ると、ちょっと不気味ではありました(笑)。聞けば公開稽古(無料)のかたちで公演とのこと。

 本来はベンチの奥側の園路を使っての芝居だそうですが、今回はベンチを客席とし、芝生側(ジブリ美術館側)の通路にて。最初は屋根の下でやるとのことでしたが、雨が小降りになり、通路を使っての芝居となりました。
 台風で2日間公演中止となり、今日は何としてでも公演したかったのでしょう。お客さんが一人でも来れば公演するつもりで待機していたのだと思います(結局、20人弱集まったのかな)。開演後、しばらくすると雨も止みました。きっと「芝居をしたい」という想いが天に通じたのでしょうね。

 照明は街灯と懐中電灯のみ、小道具も十分に使えない状況では、害獣芝居の皆さん、公開稽古としてでしか観客に見せられなかった悔しさがあったと思います。でも、その分「芝居したいんだ」という気持ちが強く感じられました。いやー、いいもの見させてもらいました。

 これが本来の演出ではどのようになるのか、ますます興味がわきました。22or23日、行けたら行こう。

お七 亀井伶奈
マッチ売りの少女 澄井葵
暦屋 大柿友哉
土地係 金原並央
女主人 天田礼子
ゆき 豊田まどり
増田悠佳
質屋 後藤剛範
米屋 田口竜生
鋏屋 増木啓介
女房 みとめまきこ
 
脚本 岸田理生
構成・演出 浅沼ゆりあ
舞台監督 椎名晃
照明 伊藤文吾
楽器提供 三留家
衣装 千堂章
制作 絹傘芽衣、みとめまきこ
制作補 生沼紗織、寺村千絵
制作協力 つくし企画
井の頭恩賜公園100年実行居委員会
東光寺

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September 21, 2008

「デトロイト・メタル・シティ」

公式ページ
19-Sep-2008
MOVIX昭島

 笑った笑った。原作は読んでいないのだけれど、映画でこれだけ笑えると「原作は、はるかに笑えるのだろう」と思う。

松山ケンイチ氏、デスノートの片鱗もない。本人、素のキャラじゃないかと思えてくる。

松雪泰子嬢、デス狂いの女社長だけれど、こーゆー役やらせたら、いま日本一じゃなかろうか。かなりツボ。

 「クラウザー」(呼び捨て)でも「クラウザー様」でもなく、「クラウザーさん」と"さん"付けなのが絶妙でおかしい。崇拝の対象というより、伝説のOBの先輩みたいなポジションなんだろうな(笑)。

DMC追っかけの大倉孝二氏が秀逸。画面に出てきた際のインパクトはクラウザーさんに匹敵する。

クラウザーさん、東京駅から月島経由で多摩センターまで走ってた(笑)すげえな。

 蛇足

DMCに感化されてつくったという三遊亭白鳥氏の「落語版DMC]が、ますます聞いてみたくなった。たしか悪魔亭サタンとかいう噺家が主人公だったっけ?

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荻田浩一氏「ソロモンの指輪」を最後に宝塚歌劇団退団へ

 最近、衝撃だったのは和音美桜退団のニュースだったが、それを超える衝撃的となったのが

荻田浩一氏「ソロモンの指輪」を最後に宝塚歌劇団退団へ(リンク先記事の巻末)

 和音美桜の場合は、「別格女役タイプだから主演娘役の目はなさそうだし、早めに退団して外部ミュージカルに行った方がよいかも」という声もあったから、いずれ退団するだろうとは思っていた。

 しかし、演出家の退団とは予想外、しかも独特のステージつくりでファンが多い荻田浩一氏とは驚き。
「外部での幅広い活躍を目指す」とのことだけれど、宝塚の舞台で荻田作品が見られなくなるのは非常に残念。

 現在でも何本か外部の舞台の演出をしているが、宝塚在籍では「本当にやりたいこと」は不可能ということなんでしょうね。何がやりたいんだろうな。

・自分の主宰で劇団をつくりたい。荻田歌劇団とか。

・劇団四季にさそわれた。
 
・実は役者もやってみたい。 

 舞台版ドラえもんが上演されたけれど、荻田氏ってドラえもんそっくりなので、着ぐるみ無しでもいけるんじゃないかな、ドラえもんやってほしいな(笑)

 月蝕歌劇団のアンケートの「好きな演出家は?」の欄に、毎回"荻田浩一"って書いてるのだか、マジで月蝕の演出をいっぺんやってみて欲しい。オギー、アングラ系好きそうだもんな。(本格的アングラミュージカルって見てみたい気がする)

 そーいえば、雪組の山科愛も退団。荻田センセーって、("タランテラ"や"ソロモンの指輪"で見られるように)山科愛を暗黒美少女風に使うのが好きそう。山科愛主演で、なにか仕掛けてもらいたいものだ。

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八王子寄席 柳家小三治独演会

日本文化情報会
20-Sep-2008 18:30~21:00
八王子いちょうホール 大ホール

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柳家一琴 「真田小僧」
柳家小三治「金明竹」
仲入り
柳家小三治「船徳」

「真田小僧」

 フルバージョン。
高座返しとお茶の用意も一琴さんでした。真打の高座返しを見られたのは貴重かも。
久しぶりにみた一琴師匠ですが、やっぱりまん丸だぁ♪

「金明竹」

 まくらは
・台風一過で快晴と思いきや、なんで雨?
・汚染米の話。何を食べたら安全なのかわからなくなっていた。
・コンビニのお赤飯のおにぎりが好き。深夜のコンビニで、ラスト一個の赤飯のおにぎりを手に取り、雑誌コーナーで本を物色した後にレジに行くと、賞味期限の午前零時を過ぎてしまったので、おにぎりを売って貰えなくてプンプンな気分。
・ロイヤルホスト。最近はデミグラスソースを使ったような料理は体にこたえるようになってきた。最近の定番は、サラダバーとライスとクラブハウスサンド。ほんとはサラダバーとライスだけで十分だけれど、セコく見られるとしゃくなのでクラブハウスサンドも頼む。
・ねんきん特別便。一時年金を納めていない時期があり、追加で納めたのに、その記録が載っておらす、社会保険庁に文句を言った。最近は役所は弱気になっているので、こちらは強気でいくと年金を余計にもらえたりすることもあるかも(笑)

「船徳」

 最近は政治家にしろ噺家にしろ、若旦那が多いというまくらから「船徳」をたっぷり。
飄々としているようで、徳三郎の仕草・表情が実に細かく表現されていた。すごい。棹を流してしまったときの顔がなんとも言えず可笑しかったなあ。
 最近見聞きした「船徳」のなかでも出色の高座、満足満足♪

おまけ
つい食べたくなって衝動買い、赤飯のおにぎり。
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中央大学第二演劇研究会「POPCORN NAVY」

中央大学第二演劇研究会
20-Sep-2008 15:00~17:00
中央大学多摩キャンパスCスクエアホール

Corich公演情報

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 多摩モノレールとキャンパスが直結してるのね。建屋もきれい。自分が通ってた大学は駅降りて延々階段を上っていくよーなところだった(泣)。しかも古くて汚かったぞ(汚いのは別として、"古い"のは好きだけどな)。

 当日パンフにある「演出より」のコメント。

「...長いスパンで予定がないと辛いものです。先が全く見えないということはワクワクもしますが結構不安にもなります。...」

 いつ出撃命令があるのかわからないが、それまではすることがない(敵の空襲にあっても応戦はしない。なぜなら特攻のための貴重な戦闘機を失うわけにはいかないから)。これは、予定があって実は無いようなものだから、それは不安になるでしょう。単なる近況報告のようなコメントにみせつつ、結構作品の真意をついてますね。感心。

 目的は明確だが、それは特攻=死でしかない。彼らは"死"への命令を"待つ"だけ。これは精神的にきつい。訓練が精神修養になってしまうのもわかる気がします。

 風呂場の場面は、ホントに全裸で登場でびっくり、千差万別だなあ(笑)。これはオリジナル演出も同じなのかな?

 ガジラのオリジナル版「POPCORN NAVY」は未見ですが、他のガジラ作品から想像するに、もっと照明は暗かったのではないでしょうか。その方が、死を待つだけの逃れられない環境がもたらす閉塞感がより強く伝わってきたのでは。風呂場の場面も、裸が見えすぎて集中力がそがれるという理由もあるけれど、特攻の前日だからこそ、暗い照明のほうが各々の内面が際立つんじゃないかなと思います。
 特攻の前の閉塞感・やりきれなさは十分伝わってきましたが、もう一歩、泣けて立ち上げれないような衝撃を与えてほしかったと気がしないではありません。この題材は、それだけのポテンシャルを持っているはず。

 役者さん、皆さん声がよい。田代二飛曹役の白川健士さんは、なかなか味があってよろしかったです。ホントに当時の人のよう。

三枝少尉 冨樫雅人
白鳥大尉 市川博之
島崎上飛曹 山下永祥
田代二飛曹 白川健士
小夜子 小嶋直子
三枝の日記 富山光斗
妻の日記 新井しおり
 
脚本 鐘下辰男
演出 梅津亮
舞台監督・舞台美術 浦本佳亮
舞台補佐 高橋鉄平
音響 山下永祥
音響操作 林海里
照明 阿久澤梢
衣装 田野実清香
衣装補佐 藍原一真
小道具 伊藤悠子
宣伝美術 矢野由布子
制作 上野蓉子
製作 中央大学第二演劇研究会

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September 20, 2008

パコと魔法の絵本

公式ページ
17-Sep-2008
立川CINEMA TWO

 劇中劇の場面は、現実とCGアニメ・現実世界と絵本の世界が交錯し、面白い展開。「原作の劇中劇をCGアニメで再現したい」いうのが、映画化の動機だったのかも。

 劇中劇のCGアニメはパコの主観で見た映像、つまり大貫らが演じた劇中劇はパコの目には、あのCGアニメのような映像として写っているのだろう。それはパコの想像力によるものというより、脳の障害により、本当にそう見えていたとのではないか。
 パコの臨終の際、一瞬パコの目線になる。そこには普段の格好(劇中劇の衣装ではなく)の大貫たちがいるのだが、パコの目には絵本のキャラクタとして写っている。臨終なのだから。かなり症状は進行していたのたということなのだろう。

 となると、「極彩色の病院も特異なキャラクタの登場人物も、実はパコのイメージで映像化されているからでは」と思えてくる。

 掘米の思い出話が、パコの死をもって終わるのは、それがパコのイメージの世界の終焉だから。そして、ラストで堀米が仕掛けたスィッチが、パコのイメージの世界を再現するためのスィッチだったのでは。
 絵本作家であること以外は、ナゾの人物である掘米だが、映画版では、不思議度がアップ、まるで人間ではない、神様といってもよいかも。神様がつくった魔法の絵本が起こした奇跡の話、だから「パコと魔法の絵本」。

 これは、日常の延長として観客の目線で描かれる原作(舞台版)の印象とはかなり異なる。原作のパコの死はリアルな現実だけれど、映画では天国に旅立ち、別の世界で生き続けているような印象をうける。

 阿部サダヲ演じる掘米は、登場のたびにギャグを連発する。いろんなレビューを見ると賛否両論。自分は大笑いしながら見ていたけれど、「寒いギャグ、邪魔だ」という意見も多い。映画館でも、大笑いしている客とシーンとしている客とはっきり別れていた。しかし、掘米=神とすれば、彼の存在も納得がいく。神だのみするとき意外は、だれもその存在を意識しないし、神だのみしても、たいてい望みは叶わない役立たず、これは堀米そのものではないか。

 大貫の号泣の場面は、原作(舞台版)に軍配をあげる。舞台版はリアルに嫌われ者だったが、映画はキャラクターがカリカチュアライズされているためか、クソおやじ度がマイルドになっていた。ククソおやじ度が高いほど、感動の大きい場面だと思う。

 原作が、大人向けの泣けるファンタジーであるのに対し、映画は大人から子供まで楽しめる心温まるファンタジー。それぞれに良さがあって面白い。

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September 17, 2008

チャリT企画「ネズミ狩り」

チャリT企画
15-Sep-2008 19:00~20:50
王子小劇場

Corich公演情報

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 南ナツキの家は蕎麦屋で、少年院や刑務所を出た人・保護観察を受けている人などを雇用しその立ち直りを助ける「協力雇用主」でもある。そもそもナツキの父親が少年院出で、更正し蕎麦屋になった経緯があり「協力雇用主」となった。
 しかし、その父親は、少年の喧嘩を止めようとして、少年に刺されて命を落とす。犯人の少年は、もう一人の少年・ノブオも刺し殺しており、次女のフユコとノブオの母は、少年の死刑を訴えている。

 一方で、ある凶悪犯罪を犯した少年が服役を終え、この街で働いているというウワサが流れる。蕎麦屋にあつまり、冗談交じりでその事件・少年の話をする人々。しかし、蕎麦屋で働いているハジメこそが、その凶悪犯罪を起した少年だった...

 少年犯罪・更正・出所後の問題、うわさが一人歩きする怖さ。
後半、ナツキは「いつ、自分が加害者になるかわからない!」と叫びますが、被害者・加害者・第三者の関係は、いつ入れ替わっても不思議じゃないのですね。
 テレビのワイドショーや週刊誌を見ながら興味本位で事件を語るのが第三者で、この芝居では、内山奈々さん演じる近所の主婦。彼女が出てくる場面はおもしろおかしく演出されているのだけれど、話がすすむにつれ、第三者ゆえの無責任な言動がいやらしく思えてくる。自分自身を見ているようで、かなりきついものがありました。

 チラシには"ヘビーな題材を扱いながらも、「ふざけた社会派」チャリT企画らしく、随所に毒あり笑いありのユニークなスタイルでお送りします。"とあるけれど、ふざけているのは事件の第三者である自分(=観客)であり、"毒と笑い"は我々に向けてのものかもしれません。

 タイトルの「ネズミ狩り」。これは、「音はすれども姿は見えないネズミ=この街のどこかに居る服役後の少年」ということなんでしょうね。日常で、天井裏のネズミに悩まされるナツキだち。しかし、少年の死刑問題でナツキがいやがらせを受けるようになると、天井裏のネズミは消えてしまう。ウワサが消え、日常が戻ってくると再びネズミが現れ、そのネズミを退治しようと考えるナツキ。
 ネズミが居なくなったのは、ナツキ自身がいやがらせを受ける=ネズミとして狩られる立場になったからで、そこから抜け出すと、今度は自分自身がネズミを狩る立場になってしまう、いとも簡単に加害者は被害者に被害者は加害者になってしまうという、とてもブラックなメッセージではないでしょうか。

 蛇足

この日、午後は、王子シネマで「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」を見た。かなりヘビーだったので、夜はチャリT企画の芝居で笑って楽しもうと思っていたのですが、とんでもなかったです(笑)。負けず劣らずヘビーでございました。

 その他

・蕎麦屋のセットが秀逸
・内山奈々さんがサザエさんみたいだった。
・ヘビメタメイクのフォークグループ。
・蕎麦うまそう。
・壁に貼ってあるお品書き、最後まで有名人のサインかと思ってた。

南ナツキ(長女、南海亭の女将) ザンヨウコ(危婦人)
南フユコ(次女) 小杉美香
南ハルアキ(長男、フリーター&バンド活動) 松本大卒
トモゾウ(南海亭のそば打ち職人) 高見靖二
ハジメ(南海亭の従業員) 宍倉靖二
土屋(南海亭のパート従業員) 杉村こずえ
ワカナ(南海亭のアルバイト・大学生) 長岡初奈
富永(近所の主婦) 内山奈々
サトル(ハルアキのバンド仲間) 伊藤伸太朗
清水(ノブオの母) 下中裕子
宇田川(週刊雑誌記者) 熊野善啓
 
脚本・演出 楢原拓(chari-T)
舞台監督 甲賀亮
音楽 YODA Kenichi
照明 伊藤孝(ART CORE design)
音響 島貫聡
舞台美術 高見S二
衣裳 車杏里
宣伝美術 BLOCKBUSTER
当日運営 吉田千尋
予約管理システム提供 シバイエンジン
協力 (有)宝井プロジェクト
制作 チャリT企画

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「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」

公式ページ
15-Sep-2008
王子シネマ


ベトナム戦争、パリの5月革命、中国文化大革命など、世界中が大きなうねりの中にいた1960年代。日本でも学生運動が熱を帯び、連合赤軍が結成された。革命戦士を志した坂口弘(ARATA)や永田洋子(並木愛枝)ら若者たちは、山岳ベースを設置し訓練をはじめる。厳しい訓練に追い詰められ、メンバーによる仲間同士の粛正が壮絶を極めていく。

 夏前の東京での上映をことごとく見逃してしまい、もうチャンスはないかと思ってたら王子で公開とのこと。さっそく行ってきた。王子シネマ、昔風の、ちょっと懐かしい雰囲気の映画館(でも、椅子だけは今風♪)。

 3時間10分の上演時間も全く長く感じない。「総括」に「自己批判」、山岳ベースの閉塞感と、壮絶な粛清の場面は衝撃的だった。物理的にも精神的にも思想的にも袋小路に入り込んでいく姿は見ていてつらくなる。

 森・永田の二人は、メンバーらに明確な目標(革命のための具体的目標)を与えてやれなかった。武装革命を叫ぶだけで、具体的な計画が無い以上、組織を維持するためには共産主義思想を純化していくしかない。そして組織を崩壊させるような行動・考え方に対しては「総括」「自己批判」で改めさせ、それでも改められない場合は「処刑」により排除するしかなかったのだと思う。

 反体制活動で成功した例で、とっても古いが、赤穂事件がある。大石内臓助は、浪士たちに明確な目標と仕事を与え、必要以上に余計な事を考えさせなかったと聞いたことがある。討ち入りの意味・正当性を議論することは、個々の考え方の違いを明確にしてしまい、思想の違い・意見の衝突がやがて組織の崩壊につながる危険性があるということらしい。

 森・永田は、たとえ実現不可能なウソっぱちの作戦でもよいから具体的な破壊活動を立案し、作戦遂行のための準備をすすめさせるべきだったと思う。

 歴史を学んでいれば、すぐにわかりそうなものなのに、彼らは、なぜ気がつかなかったのだろう?

その他

 あさま山荘の管理人の奥さん役は奥貫薫さん、セリフ少なく派手な演技があるわけでもないのに、やけに印象に残った。いい女優さんだの。

 永田役の並木愛枝さんは強烈、眼が恐い。

 遠山美枝子役の坂井真紀。自分を自分で殴り、顔が別人のようになった後、縛られ狂い死にしてゆくという、壮絶な役。自分の意志でオーディション受けて出演が決まったらしいけど、よくやったなあ。

 唐組の藤井由紀さん、普段とちがいおかっぱ風の髪型なので、声を聞くまでどこにいるのかわからなかった。やっぱり粛清されちゃった。
 月蝕の一ノ瀬めぐみさんは、けっこう長生き。ベースからの移動中に逮捕されちゃうのね。

 DVD化の予定は無いそうだけれど、こういう映画こそDVD化し、多くの人に見てもらうべきじゃないかな。

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福袋演芸場

15-Sep-2008 10:00~11:30
池袋演芸場

春風亭朝也「短命」
林家ぼたん「悋気の火の玉」
桂笑生「星野屋」
古今亭駒次「鉄道戦国絵巻」

この日秀逸だった2席

「悋気の火の玉」
 「倶楽部ぼたんの出演者に春風亭ぽっぽの名前を掲載したら、集客が普段の1.5倍になった。ぽっぽ嬢、寄席の仕事のため終演後の懇親会は不参加だったので、増えたお客さんさんも懇親会には不参加だった」と、ちょっとぽっぽ嬢へ焼きもちを焼いたそぶりえお見せながら「悋気は女の慎むところ...」と「悋気の火の玉」へ。絶妙なマクラでした(笑)

 ぼたんさん、相変わらず口跡がよい。女流落語家なのに吉原の話をしても不自然さが無いのは口跡がよいからだと思うです。

「鉄道戦国絵巻」
東急電鉄から東横線が謀叛を起こしJRと結託、これをきっかけに東急電鉄+近隣の私鉄とJR・東横線連合の戦いが始まる...という噺。おバカで大笑い。

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September 16, 2008

花組芝居「怪談 牡丹燈籠」

花組芝居
14-Sep-2008 18:00~20:40 1F-M-4
あうるすぽっと

Corich公演情報

080914b

 現代風俗・小道具を使ったおあそび演出により、人間の業の深さ・弱さ・恐ろしさといった闇の部分はそれほど感じられないものの、そーゆーものを味わいたければ原作を読むなり、落語を聴けばよいのであり、やはり「牡丹燈籠」を通しで上演し、因果関係の全貌を捉えることに意義があるのだ...っていうことなんでしょうね。

 "くの字"型の可動式ついたてを効果的に使用したスピーディな展開、コミカルシーンも多く、正味155分、気楽に見られて退屈せず。

 1幕目の最後が「お札はがし」の新三郎が死ぬくだりだったので、時間内に仇討ちの場面まで語りきれるのか非常に心配してしまたのですが、後半はさらに展開が速くなり、"孝助母おりえ"登場のくだりは系図で説明という、反則気味(笑)な手も使ってました。

 最後の立ち廻りではヘリの効果音を使ってました。パトカーを出現させたコクーン歌舞伎「夏祭浪花鑑」と同様で、江戸時代と現代がつながったようで、気分が高揚してきますね。

 今回出演のない植本潤氏は、物販コーナーで活躍。

 伴蔵(小林大介)の悪人っぽさが秀逸。

 有料パンフ(\1000)に掲載されている人物相関図は、永久保存物。

三遊亭円朝 桂憲一
家来権助
関口屋の下女お増 
二瓶拓也
黒川孝蔵
お徳の婆や 
北沢洋
飯島平左衛門 水下きよし
平左衛門娘お露 大井靖彦
妾お国 八代進一
女中お米 磯村智彦
医師山本志丈 谷山知宏
浪人萩原新三郎 美斉津恵友
草履取り孝助 丸川敬之
伴蔵 小林大介
女房お峰 加納幸和
旗本宮野辺次男源次郎 各務立基
宮野辺の若党相助
飯島の女中お君 
松原綾央
田中の中間亀蔵
飯島の若党源助 
横道毅
相川新五兵衛 原川浩明
新五兵衛娘お徳 堀越涼
白翁堂勇斎 山下禎啓
新幡随院良石和尚 溝口健二
飯島の女中お竹
荒物越後屋五郎三郎 
嶋倉雷象
孝助母おりえ 高荷邦彦
 
原作 三遊亭円朝
脚本・演出・出演 加納幸和
美術 川口夏江
照明 橋本和幸
音楽 杵屋邦寿、坂本朗
音響 清水吉郎
衣装 三大寺志保美
小道具 宇佐美雅人
床山 太陽かつら店
大道具 C-COM舞台装置
舞台監督 安田美和子
宣伝イラスト 大野裕明
宣伝美術 梅本恭子
企画・製作 花組芝居

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松竹「赤坂大歌舞伎」

公式
14-Sep-2008 12:00~14:35 1F-G-37
赤坂ACTシアター

Corich公演情報

080914a

「江戸みやげ 孤狸孤狸ばなし」

 間男をしているおきわ(扇雀)・重善(段治郎)と、おきわの亭主伊之助(勘三郎)の間で繰り広げられる"狐と狸の化かしあい"の物語。"間男と一緒になるために邪魔な亭主を殺して..."とっずいぶん物騒な話だけれど、実はコメディで大笑い。
 でも笑いだけではなく、人間の業がしっかりと描かれており、笑いの裏には人の心の闇の恐ろしさ・残酷さが感じられます。これは北條秀司氏の原作のすばらしさと、人間の業をちゃんとハラに据えている役者陣の力によるものでしょう。

 「キチ○イ」というセリフは頻繁に出てくるし、頭の弱い又一(彌十郎)をこきつかう場面もある。現代の常識から見ればかなり差別要素満載ですが、それらが日常であった江戸時代の話であり、あっけらかんと表現されるので気にならないですね。(絶対TVでは放送できないでしょうが)

 勘三郎さん、毒を盛られ悶絶死する場面では、バラをくわえてフラメンコ風の悶えや、TBSと染め抜かれた真っ赤な長襦袢を見せたりと、サービス精神旺盛。

 井之上隆志さんは、歌舞伎役者連中の混ざっても、まったく違和感なし。

 花道はありませんが、客席降りあり。おきわ(扇雀)・重善(段治郎)が"こんぴらふねふね♪"を歌いながらの道行が楽しかったな。

「棒しばり」

 勘太郎・七之助兄弟の太郎冠者・次郎冠者が眼目。

コミカルさは、まだまだこれからって気もしますが、若さ爆発ってな感じでよろしかったです。

「江戸みやげ 孤狸孤狸ばなし」
 北條秀司 作・演出
 奈河彰輔 演出
 中嶋八郎 美術
 伊之助 中村勘三郎
 又市 坂東彌十郎
 重善 市川段治郎
 甚平 井之上隆志
 おそめ 片岡亀蔵
 おきわ 中村扇雀
 
「棒しばり」
 岡村柿紅 作
 次郎冠者 中村勘太郎
 太郎冠者 中村七之助
 曽根松兵衛 片岡亀蔵
 

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第53回扇辰喬太郎の会

13-Sep-2008 18:30~21:10
国立演芸場

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柳家小ぞう  「道灌」
入船亭扇辰 「野ざらし」
柳家喬太郎 「初音の鼓」
~仲入り~
柳家喬太郎 「落語の大学」
入船亭扇辰 「徂徠豆腐」

入船亭扇辰「野ざらし」

陽気で楽しい野ざらし。幇間がやってくるくだりまでのフルバージョン。「タイコです」に対し「馬の皮」ではなく「バチがあたった」のサゲ。太鼓=馬の皮って仕込んでおかないとわかりづらいので、今回のサゲのほうが好きだな。
カラスとムクドリの真似がかわいい。

柳家喬太郎「初音の鼓」

途中で帰られたお客様に同様しつつ、
ポンポンポン、コンコンコンが絶妙。ジャズ大名へのオマージュで、「茶色の小瓶」のメロディでポポポン、コココンのやり取りも有り。喬太郎師匠は、ぱっと見が丸っこいので、キツネというよりタヌキさんですね(笑)

この噺、実は川柳師匠が口演したビデオをもとに、川柳師匠にあげてもらったんだそうな(笑)。

柳家喬太郎「落語の大学」

 Freedom。
 羽織を脱ぐとSWAの着物で会場プチ笑い。落研時代の先輩から受けた仕事の話をしつつ「落語の大学」へ。
落語協会が学校法人化。ちょうど「落語協会が決算書未提出で助成金辞退」なんてニュースが報じられた時分で、もしかしたらすげータイムリーな噺かも。ちなみに芸協は昇太会長のもと財団法人化、立川流は宗教法人化(笑)。
落語マニア向け。大爆笑。

入船亭扇辰「徂徠豆腐」

 「落語の大学」ですっかり新作の世界に染まった会場でしたが、気がつけば江戸時代の空気・「徂徠豆腐」の世界になっていたのはさすが。冷奴うまそう。粋でいなせな扇辰師匠と七兵衛さんのキャラがよく合っていました。

次回は4/18の予定。

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宝塚歌劇団「グレート・ギャツビー」

宝塚歌劇団
31-Aug-2008 11:00~14:00 2F-E-18
日生劇場

Corich公演情報

080913a

詳しい内容はこちらで(STAGE GRAPH)

 キャッツビーの瀬奈じゅん、この人はホントに白いスーツが似合う。
デイジーの城咲あい、珍しく感情をあらわにする役。キツイ系美人だなあ。

 ...と、実は主演コンビはそのくらいの感想で、その他のキャラに目がいってしまった公演でした。

 ガソリンスタンドのウィルソン夫妻がよい。マートル(憧花ゆりの)、浮気=今の生活から抜け出したい気持ちがひしひしと伝わってくる。派手に着飾っていても庶民的な風情がちゃんと出てる。マートルの夫ジョージ・ウィルソンを演じた磯野千尋さん、抑えた演技がすばらしい。普通だったら上級生が演じるところでしょうが、あえて専科の大先輩をもってきたのは大正解。

 個人的には、ギャッツビー/デイジーよりもウィルソン夫妻のほうに感情移入してしまいました。ギャッツビーの死はデイジーへの愛を貫くためで、どこか想いをとげたような感があるけれど、ウィルソン夫妻の死は報われない、心の支えを失ってしまった末の死だから、ギャッツビー/デイジーよりも1000倍かわいそうだとおもうぞ。

 暗黒街の顔役マイヤー・ウルフシェイム(越乃リュウ)は、悪そうで漢らしくかっこよい。
現代風なあっけらかんとしたジョーダン・ベイカー(涼城まりな)もよいね。
ラストの登場する、ギャッツビーの父役の汝鳥伶さんはさすが。

 2幕、新たに追加された場面では「愛の楽園」の場面がよい。大田健せんせーの曲が秀逸で、主要キャラが掛け合いで歌うくだりはゾクゾクします。ゴルフ場のダンスシーンは明るくて面白いですね。
 ゴルフスウィングは各々上手い下手があるけれど、フィニッシュがちゃんとした形になっているだけで上手そうに見えるものですね。ゴルフにいそしむセイヤー夫人(梨花ますみ)がキュート。

 「神の目」のくだりはキリスト教色が強く、JAZZやダンスよりも当時のアメリカを感じる場面であったりしますね。

 総じて、やっぱり磯野千尋さんが最高でした。最優秀助演男優(男役かな?)賞モノだと思う。

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September 13, 2008

サードステージ「ドラえもん『のび太とアニマル惑星』」

サードステージ
6-Sep-2008 11:30~13:30 1F-M-28
東京芸術劇場

Corich公演情報

080906a

 ドラえもん以外のキャストはすべて生身の人間。

 開演前から、ロビー・客席でキャストのみなさんのパフォーマンスあり。
場内ではキャストによるパンフの手売り、音楽隊によるテーマ曲演奏、パントマイムや折り紙・切り紙など。鴻上氏も、ネコの扮装でギターを持って登場(鴻上氏演奏の場面を撮影していたのでDVDに収録されるっぽいです)

 まず、ドラえもんについて。
 胴長短足の着ぐるみゆえ動きが若干ぎこちないけれども、2足歩行リラックマが高速移動しているようでかわいらしい。造形もよくできてます。舞台上に(単なる着ぐるみではなく)ちゃーんと"ドラえもん"として存在していました。これで、この舞台は半分以上成功したようなものでしょうね。
 
 ストーリーは、原作にほぼ忠実なんだそうです。チビッコ向けに、極めてわかりやすい展開で、ベタといえばベタだし、大人からみればくどく感じもするでしょうが、余計な解釈をはさむ余地のない明解さは逆にスガスガしくも感じられえます。(子供向けといいつつ、さまざまな解釈が成り立つジブリアニメとは対照的ですね)

 のび太くんのダメキャラは生身のキャストでも顕在。坂本真さんは細身でのび太くん顔ではないのに、丸メガネをかけた姿はまさにのび太くん。すほうのれいこのしずかちゃんはしっかりかわいい。ジャイアンとスネ夫のやり取りが可笑しい。ジャイアンの脇知弘さんはアニメ・コミックから抜け出てきたよう。スネ夫の小林顕作さんはお客さんへのサービス精神全開、「スネ夫おもしろーい」という声が何回か客席から聞こえてきました。

 チッポの板垣桃子さんは、犬メイクで登場。元気な犬の少年を好演。アングラな役ではないですが、桟敷童子の舞台を彷彿させる"熱さ"は顕在。のび太くんとのデュエットあり。板垣さんってミュージカルっぽい歌もいけるんですね。なんかすごい得をした気分。

 のび太のママ、チッポのママ、町長の三役を演じる澤田育子さん。のび太のママが秀逸で、おまぬけな丸メガネをかけているにもかかわらず、妙に色っぽいママさん、カーテンコールでは投げキッスしてた(笑)。開演前は、豹柄の服で客席に登場、チビッコとジャンケン対決のサービスあり。

 ドラえもんをセンターに全員が歌い踊る場面は、これは舞台ならではでしょう。

 クライマックスのコックローチ団との対決は、大きな空気砲が登場。客席登場のコックローチ団に対して煙の輪っかが客席に放たれ、チビッコ大喜び。戦闘シーンは、音と光は派手派手だったけれど、割とあっさり決着。新感線バリに盛りあがったら"神"だったのに。

 板垣さん・澤田さん目当ての観劇でしたが、ドラえもんおよびその周辺世界が予想外によく、童心にかえって楽しんでしまいました。


蛇足

 キャストの客席降りに喜ぶのは、大人も子供も関係ないですニャ。

のび太 坂本真
しずか すほうれいこ
ジャイアン 脇知弘
スネ夫 小林顕作
チッポ 板垣桃子
チッポのパパ 平野勲人
のび太のママ、チッポのママ、町長 澤田育子
 藤榮史哉
 木村悟
 岡田基哉
 山根ま美
 大久保綾乃
 小沢道成
 小野川晶
 高橋奈津季
 三上陽永
 高橋悦子
 田尾明子
 
案・原作 藤子・F・不二雄「大長編 のび太とアニマル惑星」
劇作・脚本・演出 鴻上尚史
作詞・音楽プロデュース 森雪之丞
声の出演 水田わさび
美術 松井るみ
照明 坂本明浩
音響 堀江潤
音楽 HIROSHI WATANABE
作・編曲 本田 光史郎
振付 川崎悦子
衣裳 竹田団吾
ヘアメイク 西川直子
歌唱指導 山口正義
殺陣 宮崎剛
演出助手 黒川竹春
舞台監督 澁谷壽久
宣伝美術・映像 冨田中理
宣伝イラスト 岡田康則
制作 中山梨紗、稲毛明子
プロデューサー 三瓶雅史
協力 藤子プロ、小学館、テレビ朝日、シンエイ、ADK、小学館プロダクション
企画製作 国際児童、青少年演劇フェスティバルおきなわ/サードステージ

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「片腕マシンガール」

公式ページ
12-Sep-2008
池袋シネマロサ

 B級スプラッターアクションおバカ映画♪

 マシンガンで撃たれた敵が、ターミネーター2のT1000のごとく変形したり体に大穴開いたりで、大笑いの域でした(血が大量に出るので相当グロではあるけれど)


 理不尽なイジメで死んでしまった弟のカタキをうつため、姉のアミは単身でイジメグループのリーダーでヤクザの息子ショウの家に乗り込むのだが、片腕を失い逃げる破目に。失った片腕にマシンガンを付け、弟と同じくイジメられ殺されたタケシの母親ミキとともに、再びヤクザの巣窟へ殴り込む。

 US資本による映画のため、外国人が日本にもつイメージ「寿司・天ぷら・ヤクザ・忍者・女子高生」を入れ込んだ現代日本を舞台にした話だけれども、ストーリー構成は西部劇・時代劇・武侠片・カンフー映画の復讐モノの王道。その手の映画へのオマージュ・パロディと思われるシーンが多数あります。

・オープニングがアメコミ風でかっこよい。
・スピード感を出すためにコマとばしをしているっぽい。スプラッターでこれをやると妙なドライブ感が出るのだなあ。
・八代みなせ嬢好演。決めのポーズが絵になっている。
・シネマロサ最終日でした。関係者の皆さんもいらっしゃってたらしく、劇場でたらスグル役の石川ゆうや氏がいた。"さっき殺されたはずの人が生きてた"みたいな気分(笑)
・ドリルブラ攻撃の場面は、あまりに痛そうで目をそむけてしまった。
・朝から唐揚げですか。若いニョ。

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「グーグーだって猫である」

公式ページ
9-Sep-2008
MOVIX昭島

 原作本は、映画化が決定した頃に1巻を読みまして、エッセイなので「そのまま映画化できないだろうな」と思ったのですが、今回映画を見たら、やはり原作とは趣きが異なっていました。

 サバの擬人化、原作は背の高い男性でしたが、映画では若い女性。自分の場合、原作の記憶が実に薄らぼんやりしていて、この違いが気にならなかったのですが、原作ファンは違和感があるでしょうね。擬人化は、飼い主が猫にもつイメージそのものだろうから、大島弓子氏はサバを男性として、小島麻子氏は若い女性として見ていたようです。大島弓子≠小島麻子なのですね。

 サバを失い、ペットロス症候群となった漫画家・小島麻子さんが、グーグーと出会い、病気を乗り越え生きていく希望を見つけるまで。猫映画と呼べるほど猫の登場はなく、あくまで漫画家・麻子さんの話。だから、精神的にも物理的にも、麻子さんとグーグーとの距離が離れる後半は、グーグーの出番がほとんどなくなります。そーなると、麻子さんの孤独感が際立ってくる。

 吉祥寺と猫と麻子さんの生活を、時として謎の外国人の視線、またある時はアシスタントのナオミの視線で語られるので、オムニバス作品のようにも感じられますね。

 自由気ままで居るようで、ちゃんと飼い主を見ている猫。死んだサバが人間の姿であらわれ、麻子さんと話すくだりはちょっと泣けました。
 入院中の麻子さんのお見舞いにきたナオミの服の中からグーグーが顔を出す場面が可愛かったですね。。

 楳図かずおのグワシッのアップは、本筋には全く関係ないけれど、吉祥寺タウンガイドには必須でしょう(笑)。自分は、月に2~3回、吉祥寺に行く程度ですが、一度、楳図かずお氏に遭遇したことがあります。ボーダーのシャツを着ていて遠目でわかりました。ウワサでは、グワシで挨拶するとグワシで返してくれるそうな。

 主題歌「グッド グッド good good」(小泉今日子/細野晴臣)はよい曲。

 出版記念パーティの司会で小林健一氏が出ていて笑っちゃいました。

 いろんなレビューを見ると、「つまらない」という意見もあれば「泣けた」という意見もあり。自分は後者のほう。

おそらく

・キョンキョンが好き。
・猫が好き、もしくは飼っている(飼っていた)。
・吉祥寺が好き。
・アラフォー独身。

のどれにもあてはまらないと面白くないのかも。

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第35回八王子駅前寄席

日本文化情報会
10-Sep-2008 19:00-21:10
学園都市センター

080910

柳家小ぞう「ガマの油」
橘家文左衛門「雑俳」
古今亭菊六「紙入れ」
お仲入り
古今亭菊六「粗忽長屋」
橘家文左衛門「天災」

ガマの油
 前座さんの時間もたっぷり目なので、マクラあり。前座修行の身、毎日仕事で夏らしいレジャーなどするヒマはないのだけれど、移動中に縁日や屋台を見ると夏を感じる。でも最近の屋台はケバブやらハルピンやら異国情緒たっぷり(笑)...のマクラから「ガマの油」へ。

雑俳
 見た目とは反対に、とってもイイ人な風情で静か~に登場、一席目は軽く「雑俳」。文左衛門さんの前座噺は、八五郎がやんちゃで面白いと思います。

紙入れ
 文左衛門さんとは対照的に、お坊さんのような落ち着いた雰囲気で登場。
最初は環境問題・CO2削減の話題だったのに、いつしか不倫・間男の話題へ(なんでだろ?(笑))
おかみさんの色気と貫禄が見事で、場内大笑い。菊之丞さんも"おかみさん"の演技が上手いし、なんだか円菊一門の特色なのかな。

粗忽長屋
「粗忽長屋」の面白さは、二人の粗忽者の荒唐無稽な物言いに対し「間違っているのに反論できない」状況が可笑しく、その間違った認識に常識が駆逐され思考停止してしまう快楽にあると思うのですが、なかなかそのレベルにまで観客を連れて行ってくれる噺家さんは少ないと思うです。場内は大受けでしたが、自分的には"快楽"のレベルにはつれていってもらえなかったかなと。

天災
 袴姿で登場。菊六さんの「粗忽長屋」をうけて、「抱いてる俺は誰だろう?」を入れ込んだり、八五郎が熊五郎の家と間違って空家の扉を叩かせたり。
 ここぞというときに「なんですと!?」って言うのは文左衛門さんの得意技かな。以前「子別れ」でも「なんですと!?」が絶妙のタイミングで、大笑いした記憶があるです。この、文左衛門さんの「なんですと!?」が大好きです♪
 開かない扉を外してなげちゃう場面も可笑しいなあ。


 そんな日本文化情報会主催の、スペシャル落語会情報は次の3本。

9/20(土) 18:30「柳家小三治独演会」
八王子いちょうホール

11/23(日) 14:00「瀧川鯉昇、柳家喜多八 二人会」
八王子学園都市センター
燻し銀の魅力。チケット発売中。

1/11(日) 14:00「古今亭菊之丞 独演会」
ゲスト 三遊亭小圓歌、柳亭市楽(市朗改め)
八王子学園都市センター
    チケット発売 10/11
先行予約受付中

その他

10/12(日) 蒼星祭(明星大学 学園祭) 落語会 三遊亭白鳥
 入場無料 10:00から整理券配布
  明星大学の日本文化研究会主催の落語会。

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September 08, 2008

柳家喬太郎勉強会「一本柳道中双六」

落語王
8-Aep-2008 19:00~21:00
なかの芸能小劇場

080908

ゲスト 三遊亭天どん

小んぶ「道灌」
喬太郎「並」(大衆芸能脚本募集の優秀作・三浦健一氏作)
~仲入り~
天どん「TARACHINE(タラチネ)」
喬太郎「熱海土産温泉利書(上)」

 一席目の「並」のマクラで「噺家にはホントの悪人はいない」ってはなしがあり、そしたら二席目はホントの悪党がでてくる噺。一席目のまくらが二席目の布石となってるニャ。すげー(笑)

 「並」は、取引先に名刺入れと携帯を忘れてきて、中を見られたらどうしようと心配するけれど、みんなけっこう良い人で、まあなんだかんだで忘れ物が戻ってきてヨカタという噺で、方や「熱海~」はまわりの悪巧みのせいで落ちて行く噺。とっても対照的なセレクション。

 勉強会クオリティな部分はあるけれど、そのフォロー自体がお茶目だったりして面白い。

 今後、さらにブラシュアップされていくだろうけれど、その過程を見ることができるっていうのは、完成されたものを見るのとは違った面白さがあると思うです。

「熱海~」ひさしぶりの口演らしい。後半の敵討ちのくだりが結構好きなんで、通しで聞きたいニョ。

 ゲストの天どんさんは片言のルー大柴風な英語版(?)たらちねでした。ピンポイントでやたらツボな英語のセリフがあって大笑でした。

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桂吉弥独演会

桂吉弥公式
7-Sep-2008 18:30~21:00
国立演芸場

080907b

桂吉の丞「米揚げ笊」
桂 吉弥「おごろもち盗人」
桂まん我「佐々木裁き」
桂 吉弥「高津の富」
お仲入り
桂 吉弥「お玉牛」

「おごろもち盗人」って関東の「もぐら泥」なのね。

「高津の富」、千両当たって目の色が変わってくるところ、吉弥さんの目が爛々としてきて可笑しいやら。

「お玉牛」バカ面白。

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三遊亭白鳥・創作落語集出版記念独演会

三遊亭白鳥公式
7-Sep-2008 14:00~16:00
横浜にぎわい座

080907a

三遊亭白鳥「ごあいさつ」
柳亭こみち「(三遊亭白鳥作)ナースコール」
三遊亭白鳥「給水塔の怪談」
三増れ紋(曲独楽)
三遊亭白鳥「青春残酷物語」

 ナースコールは、80kgのデブ馬鹿ナースの設定だけど、こみち嬢だとかわいいナースっぽいので、アキバ系とか別キャラにしちゃったほうが面白さアップしそう。

 三増れ紋嬢、初めて見た。すごい面白ねえさん(笑)

白鳥師匠の「青春残酷物語」ってよくできてるよなあ。シチュエーションコメディとして、舞台化もしくは映像化するのも面白いかも。

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落語教育委員会

夢空間
6-Sep-2008 19:30~21:40 こ-25
なかのzero 小ホール

080906b

携帯コント
歌武蔵・喬太郎の漫才。オブジェのように上手側でコンセントレーション中のボクサー喜多八。
漫才ネタは、北京五輪・相撲・ネットの噂など。

柳家喬太郎/赤いジャージ。
三遊亭歌武蔵/海上自衛官。
柳家喜多八/ボクサー。

三遊亭窓輝「洒落番頭」

柳家喬太郎「頓馬の使者」
恋女房が死んで「安心した」のサゲは深い。

三遊亭歌武蔵「馬のす」
枝豆食べるくだりでオープニングコントの裏話、角界の薬物汚染の真相(笑)など。大笑い♪

柳家喜多八「千両みかん」
夏らしく、千両みかん。喜多八師匠の声って、夏聞くと涼しげに感じる。

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September 07, 2008

「スカイクロラ」

公式ページ
5-Sep-2008
MOVIX昭島

 予告編で説明している設定を、本編ではほとんど説明していない。予告編なり公式サイトなりでの予習を強要されているようだなあ(笑)

 オープニングの雲上の絵と音楽が限りなく美しい。事前に2ch等で見た限り、レビューは賛否両論だったけれど、このオープニングが見られただけで、レイトショー料金1200円の元はとった気分。

 見所のひとつがCGを使った空中戦。しかし決して手に汗握る空中戦では無く、実際のニュース映像をリミックスして作り上げた仮想現実的な空中戦に感じました。なぜだろう?「ショーとしての戦争」とは、戦っているキルドレ以外の人間にとっては直接被害を被らない戦争であり、戦う当事者にとっては「何かを守るため」にという熱い気持ちなど無い戦争だからなのかも。

 キャラクターが2次元キャラで妙にのっぺりして、まるで人形。戦闘するだけの目的で遺伝子操作で生まれてた存在、アイデンティティが確立していない思春期、すなわち戦闘のための人形なんでしょう。生き残ってアイデンティティが固まりはじめているのが草薙水素。大人になるはじめていると言ってもいいんでしょうね。

 唯一の大人のパイトッロとされる"ティーチャー"に向かっていくキルドレ、それはキルドレが大人になるための"親殺し"の行為なのかもしれない。(キルドレたちがティーチャーの遺伝子から誕生しているとしたら面白いですよね)

 押井守氏のコメントによると"娼館のフーコ=草薙水素"らしいけれど、それは同じ遺伝子をもち、一方は娼婦(大人)として、他方はパイロット(子供)として誕生したということなのか。

 戦争モノといえば戦争モノなのだが、血も沸かず肉も踊らない、実に淡々とした世界でした。それにしてもオープニングの音楽と映像は美しいよなあ。

蛇足

 あいかわらず犬が出てきたけれど、眉毛があったり白目が広かったりと擬人化しすぎなのはいかがなものかと思う。

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「崖の上のポニョ」

公式ページ
3-Sep-2008
MOVIX昭島

 ここ最近、面白い舞台を見たとき、アンケートにポニョと比較して、
「ポニョより面白い」
「ポニョなんかよりはるかに面白い」
とかなんとか書くことが多かったのだけれど、実は映画「崖の上のポニョ」を見ずに書いてました。これじゃいけないと思いさっそく行ってきました、近所のMOVIXへ。

 で、上記の感想は、ポニョに対してタイヘン失礼だということが判明しました。つまり「やっぱりポニョの方が面白かった」(笑)

 最近のジブリアニメ(「もののけ姫」以降)は、正直あまりピンと来るものが無かったのですが、「崖の上のポニョ」は傑作だと思う。久しぶりに「宮崎駿って天才!」って思っちゃいましたぜ。

以下は箇条書きで。

・2chでは、いろんな解釈が飛び交っていて面白い。
・ソウスケが母親を"リサ"と名前で呼ぶ件、全く気にならなかったのだけれど嫌悪感をもつ人が結構いるようでビックリ。
・海水魚であるポニョを水道水のはいったバケツに入れるのはまずいだろう(笑)。その行為にどんな意味があったとしても。
・リサが、この不思議な状況をすんなり受け入れているのが不思議であり新鮮。その状況を受け入れない(ポニョを受け入れない)一般の大人の立場ではないのだなあ。
・死んだのか、生きているのかという議論があるが、水没して死ぬところだった"ひまわりの家"の人々はフジモトの力で助かったんだろうな。それは、その場所がソウスケとポニョが向かってくる場所であったから。
・水の底を行く古代魚を、他の人間たちは見ていないっぽい。
・陸と海、水上と水中、現世と黄泉の国。その狭間を行くソウスケとポニョ。
・天海祐希は、アニメのなかでもやっぱりでかかった(笑)。
・ソウスケは、半漁人でも愛せるかとの問いに、なんの迷いもなく「はい」と答える。「もし、迷ったら...」と心配するのは、まわりの大人たちであり、スクリーンの前の大人の観客なのかも。きっと映画を見ている小さなお友達には、ソウスケ同様、当たり前すぎる返答かも。小さい子向けのアニメのようでいて、やっぱり大人向けのアニメだな、これ。

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September 02, 2008

天然スパイラル「要するにムラサキ」

天然スパイラル
31-Aug-2008 19:00~21:00 1F-B-40
草月ホール

Corich公演情報

080831b

第一幕「赤と青のはざま」

第1幕の「赤と青のはざま」、四姉妹の話。
フツーの家庭のフツーの話。予想できるラストだけれど、おさまるところにおさまるのが心地よかった。
そして選曲の勝利。
ちょっとジーンとくるいい話。自分的にけっこうツボだった。

第二幕「中目黒歌劇団」

 開幕アナウンスも真似てるのね(笑)

 今回は短縮版とのこと。全編通しで見たいな。
千葉おもちゃさんの男役が秀逸。"本物"といっても過言じゃないと思います。
カーテンコールでもちゃんと男役してたのはすごいや(笑)

 皆さん、もっと大きな劇場でも十分空間を制圧できそうな感じですね。


 終演後の物販コーナー。やたら元気で見てるだけで楽しい。お祭りの屋台のラストスパートみたいな雰囲気だ。


蛇足

 モンスターペアレントみてたら葛木英さんが出てた(笑)

BARにんげん
第一幕「赤と青のはざま」
有島家
長女・京子 竹内あすか
次女・雅 中塚未乃
三女・古都美 丹羽あおい
四女・和歌 小比企まゆみ
松原恒彦(京子の婚約者) 鈴木利典(扉座)
渡部誠治(古都美の恋人) 高義治(青年座)
美城純奈(和歌の友達) 平島茜
四姉妹の従兄弟・藤岡マチコ 柴原麻里子(ちょっかい王)
従業員・鷺沼雪之丞 野原由理
 
献血の看護婦 田中良(劇団BLUES TAXI)
 
 
第二幕「中目黒歌劇団」
バラ組
トップ 咲乱 麗 ---
二番手男役 朧月陽炎 中塚未乃
ゆり組
トップ 虹尾わたる 千葉おもちゃ
トップ娘役 地吹雪つらら 小此木まゆみ
二番手男役 新芽息吹 田中良(劇団BLUES TAXI)
研究科一年
娘役 星きらり 平島茜
娘役 美園うらら 田山ゆき
男役 音無 奏 渡邊夏樹
娘役 春風そよ音 丹羽あおい
 
スポンサー 花菱艶子 竹内あすか
先生 早乙女一男 南雲則治
舞姫 吉村さやか
舞姫 平出亜矢子
舞姫 すぅ
舞姫 北辺紗也香
 
原作 金房実加
構成・演出 柴原麻里子(ちょっかい王)
天然スパイラル
舞台監督 藤本志穂(うなぎ計画)
照明 奥野友康(㈱CAT)
音響 鈴木宏(sound craftLIVE DESIGN)
舞台美術 小林奈月
スーパーシャドー 遠藤尚
映像オペレーター 山口久隆
宣伝美術 木村茜
振り付け 渡邊夏樹、吉村さやか
衣装 坂東智代(Chacott)
チラシデザイン 遠藤尚
制作 加藤浩之、大島鮎美
協力 広川由季(㈱オフィスPSC)、オフィス的場

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宝塚歌劇団「スカーレット・ピンパーネル」

宝塚歌劇団
31-Aug-2008 11:00~14:00 2F-2-2
東京宝塚劇場

Corich公演情報

080831a

詳しい内容はこちらで(STAGE GRAPH)

宝塚プレシャス「榊原和子の宝塚初日&イベントレビュー」(東京初日)

 評判通りの面白さ♪


 舞台は1794年、フランス革命最中のパリ・イギリス。無実の貴族たちを助け出そうとする義賊スカーレット・ピンパーネル、実はイギリス貴族パーシー・ブレイクニーの冒険と、彼の妻マルグリットとの夫婦愛、また2人に対峙する革命派のショーヴランとの闘い。

 宝塚版は、ロベスピエールに捕らわれている王太子ルイ・シャルルの救出を中心に物語が進むけれど、オリジナル版は、ショーヴランに捕らえたれたアルマンとマルグリッドを救う話らしいです。最初からパーシー=スカーレット・ピンパーネルであることが観客にわかっているのも宝塚版の特色のようです。

 敵も味方もけっこうお間抜けさんぞろい。救出作戦が成功するのも、作戦が秀逸だからではなく、相手が間抜けだからじゃなかろうか(笑)。そのため、ロベスピエールによる恐怖政治の時代の話にもかかわらず、後味さわやかな痛快冒険活劇となっています。この追いかけっこ、ルパン三世やキャッツアイやトムとジェリーに通ずるものがありますね。

 ショーヴランとパーシーの頭脳戦が繰り広げられるかと思いきや、王太子救出は簡単に成功してしまうし、ラストではショーヴランはあっけなく負け、パーシーとマルグリット夫婦の和解で終わるという、なんとも脳天気な大団円です。でも変に重いラストだと、次のフィナーレ場面に移りにくいので、宝塚的にはアリでしょうね。(フツーのミュージカルとしては物足りないラストかも)

 サスペンスものと思っていたのですが、かなり喜劇色が強く、"パーシーと愉快な仲間たちの「それゆけ!王太子救出★大作戦!!」"って副題をつけたくなっちゃいますね。

 それでも、2幕ラスト"王宮の広間"は、パーシー、ショーヴラン、マルグリットの三者の思惑が行き交う、かなりサスペンスフルな場面。「謎解きのゲーム」のナンバーがかっこよい。

 自分的にはワイルドホーン氏の曲は結構好み、音楽大満足。久しぶりに実況CD買っちゃおうかな。

 主演コンビがハマリ役。潤色の小池先生、グッジョブ!

 安蘭けい、パーシーのような小粋な策略家をやらせたら宝塚一じゃないかと思います。
 遠野あすか、フランス一の大女優にふさわしい華やかさと風格はさすが。
 柚希礼音、フランス公安委員ショーヴラン、真面目にちょとお間抜けさん。
 プリンス・オブ・ウェールズの英真なおき、古今亭志ん太にそっくりで笑っちゃいました。

 蛇足

 安蘭けい:ルパン、遠野あすか:不二子、柚希礼音:銭形でルパン三世できるんじゃないか。五ェ門は涼紫央、次元は立樹遥で。

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「ブラスト2:MIX」

公演ページ
30-Aug-2008 12:00~14:00 1F-5-40
東京国際フォーラム ホールC

Corich公演情報

080830a

 今年も拝見、やっぱり満足♪

前回の「ブラスト2:MIX」から変更となった場面が4つもあるぞ。

 前回ではAdam Rapa(Tp.) vs 稲垣正司(バトン)の「くまんばちの飛行」対決が、今回は本庄千穂(バトン)とCourton Cochran(Tp.)による、公園での楽しい会話のようなStageにかわりました(ActⅠ 3.The Lady from 29 Palms)

 Night on Bald Mountain(禿山の一夜) は、前回の「春の祭典」と比べると迫力倍増。

 前回の「ブラスト2:MIX」と「ブラスト」を比べると、「ブラスト」の方が自分としては好みなのだけれど、今回の「ブラスト2:MIX」は同等かも。おNewの場面が、かなりツボでした。

★:今回新たに登場

ACTⅠ
1 Overture
2 Shapes
3 Blue Rondo a la Turk
4 ★The Lady from 29 Palms
5 ★Night on Bald Mountain(禿山の一夜)
6 Tribal Towers
7 ★Tango
8 Malaga

ACTⅡ
1 O2
2 Slava
3 Didge
4 Mid-East
5 ★Open Wide
6 Lullaby for Nancy Carol
7 Swing Swing Swing

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