快快「MY NAME IS I LOVE YOU」
快快
8-Mar-2009 18:30~19:20
5TANDA SONIC
シャッターが開くと、ガラス一面にハートのデコレーション♪「ハートが当日パンフになってますので、一枚ずつお取りください」とのこと。へぇ、御趣向御趣向♪
L字の2面座席、舞台壁は薄く白に塗られたダンボール(もとのダンボールも印刷が見えるのがよいね)が積まれている。
前説、シノダ嬢の英語の前説に、日本語の通訳がつく。物語の設定、登場人物の紹介、中学生英語では習わない(であろう)単語の説明(pigeon:鳩、naked :裸の、desperate:絶望的な)。
本編、英語劇と覚悟していたのに、いきなりTechno青年の日本語の語りでスタート(笑)。続いて、OLGA嬢登場し、それを英訳。以降は、OLGA嬢がボコーダーを使って、各役柄の声で英語のセリフを喋ります。役者は、その英語にあわせて、当て振りだったり、日本語をしゃべったり、もちろん役者本人が英語でセリフを言う場面もあり。
未来少女とTechno青年の恋のくだりは、本人たちは日本語と、OLGA嬢の英語とが同時通訳で展開しますが、最低限の英語しか使わないために、どんどん日本語の会話の内容と乖離してきちゃうあたりは大笑い。結局この芝居、海外公演のための英語版ではなく、学校で英語を学習した日本人向けの芝居だったのでしょうね。
シンプルな中学生英語のセリフの裏で、メチャクチャ微妙なニュアンスの日本語のセリフがあり、それがとても可笑しいのだけれど、同時通訳形式ゆえに、両方の言語を同時にすべてを聞き取るのは難しい。どちらか一方を字幕で補助して欲しかったかもです。
Softが英語で客引きをするくだり、確かにそっち方面は中学生英語でも十分ですね。ラストで、ダッチワイフとしてしかプログラミングされていないであろうSoftに、Loveの概念が芽生え、困惑していくくだりは、とってもファンタジックで切ない。半分人間であるが故、生まれてきた(orよみがえってきた)概念=Loveなのかも。
休憩をはさみ、ボーナストラックとして、5分程度の小作品を上演。これが予期せぬ秀作。
失恋した女性(シノダ嬢)が、すべての思い出を消し去ろうとする。その女性の語りにあわせて男二人(山崎氏、天野氏)が当て振り。後半の展開の奇抜さと、たたみかけるテンポのよさ、絶妙なタイミングのサゲ...見事すぎる。
ちょっと柳家喬太郎の純情日記風(「純情日記渋谷2009編女子バージョン」といったところかな)で、すぐに落語化できそう。柳家喬太郎と快快がコラボしたらkyonkyonとfaifaiで面白いじゃんね。
ボーナストラックが終わってからゆっくりカレー食べようとおもっていたら、すでに完売。無念じゃ。
Techno テクノが好きな大学生 | 天野史朗 |
Soft 半分人間のダッチワイフ | 大道寺梨乃 |
Future girl 未来から来た大学生 | 中林舞 |
Hard ロボットのダッチワイフ | 野上絹代 |
Hakase 風俗で生計を立てている男 | 山崎皓司 |
声 | NAGYOLGA |
脚本 | 北川陽子 |
演出 | 篠田千明 |
舞台監督 | 佐藤恵 |
美術、映像 | 佐々木文美 |
音響、照明 | 快快 |
衣装 | 藤谷香子 |
振付 | 野上絹代 |
宣伝美術 | 天野史朗 |
写真 | 加藤和也 |
会場デコレーション | 佐々木文美 KANATIN+rinoooooooooo |
faifaiせーさく ウィンドウディスプレイ | 山本ゆい |
協力 | 株式会社A.C.O. |
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