劇団桟敷童子「オバケの太陽」
劇団桟敷童子
18-July-2011 18:00~20:45
すみだパークスタジオ
以前は炭鉱町だったが、廃坑となって久しい1970年代の話。
元は、幼くして両親を無くし、二人の姉ともはなればなれ。姉達も早く亡くなり、以来ひとりぼっちで生きてきた。
現在は 工務店で働いている。社長の息子の嫁とはただならぬ仲だが、息子もそれを知ってか知らずか...
社長の友達の嘉穂が、親戚の子・範一をひと夏預かるのだという。しかし歌穂の家は、坑道の落盤による地盤沈下で住むことができない。
嘉穂は、炭住(炭鉱住宅)に範一と二人で住むという。工務店の連中が廃屋同然の炭住を修繕する。
範一は、父を落盤事故で、母を病気で失い、以来親戚をたらいまわしにされ、心を硬く閉ざしている。秋から施設にはいることになっているが、
親戚に邪魔ものあつかいされている範一を、見るに見かねて施設にはいるまでの間、預かるのだという。
だれとも話をしない範一だったが、元だけには心を開く。
範一が口にする「オバケの太陽」。それが何なのか、元は聞いたことがあるような気がするが、思い出せない。
範一を通して、姉たちとの思い出がフラッシュバックのようによみがえる...
範一と、元、少年時代のハジメのひとなつの物語。
炭住での出来事。やたら明るい姉、元に恋している、嫁姑騒動など、傍から見ていると面白可笑しい出来事ばかり。
きっと範一には、忘れられないよい思い出になったのではないか。ラストで涙をこらえて1人施設に旅立っていく範一を見ていると、良い思いであってほしいと思う。
姉役の中井理恵さん、範一役の大手忍さんが大活躍。お二人とも素敵だった。
松尾 元:池下重大
梁瀬範一:大手忍
「呉工務店」
呉 時子(社長):山本あさみ
茂通(息子):深津紀暁
呉 紫(茂通の妻):椎名りお
都賀 寛(従業員):井上昌徳
渡辺家康(従業員):稲葉能敬
「須崎家」
須崎秀美:もりちえ
須崎敬三(夫):原口健太郎
須崎睦美(娘):新井結香
「亀田家」
亀田嘉穂:鈴木めぐみ
亀田妙子(娘):中井理恵
亀田惣吉(息子):桑原勝行
千鶴(元の姉):板垣桃子
美代(元の姉):川原洋子
ハジメ(幼少の元):外山博美
作:サジキドウジ
演出:東憲司
美術:塵芥
照明:Jimmy
照明操作:(株)FREE WAY
チラシ画:横岳由紀子
チラシデザイン:山田武
写真:浅香真吾
舞台監督:深津紀暁
助成:平成23年度文化芸術振興費補助金
制作:劇団桟敷童子事務所
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