喬太郎プロデュース 「怪談牡丹燈篭」通し口演
其之壱 2-Aug-2011 19:00~21:30
其之弐 3-Aug-2011 14:00~16:30
其之参 3-Aug-2011 18:00~20:30
本多劇場
其之壱
林家たけ平 「こうもり」
柳家喬太郎 「本郷刀屋~お露新三郎」
お仲入り
林家二楽 「紙切り」
柳家喬太郎 「飯島討ち」
其之弐
瀧川鯉橋 「元犬」
柳家喬太郎 「お札はがし」
お仲入り
三増紋之助 「江戸曲独楽」
柳家喬太郎 「おみね殺し」
其之参
鈴々舎風車 「看板のピン」
柳家喬太郎 「孝助の婚礼~関口屋ゆすり」
お仲入り
寒空はだか 「スタンダップコミック」
柳家喬太郎 「十郎ヶ峰の仇討」
正味五時間くらいだろうか?怪談牡丹燈篭の通し口演。
それでも、ちょっとはしょっている部分もあって、お国・源次郎の、相助に幸助を襲わせ失敗するくだりと、100両盗難の濡れ衣のくだりは省略してた、そのため、十郎ヶ峰で山賊になった相助がと源次郎と再会する場面で「相助って誰だっけ?」ってなるのが惜しいなあと思う。また、100両のくだりが省かれているので、お露の持ってきた100両=飯島家で紛失した100両という因果も省略されてる。でも、ここを語ってたら全三回ではおさまらなかったろう。
一方で「十郎ヶ峰の仇討」は円朝の速記本通りたっぷり。仇討ちモノのカタルシスここにあり。顔面切り刻みまで克明に演ずるのは、とても喬太郎さんらしいと思う。
其之弐では、緞帳が途中で引っかかったり、鯉橋さんがサゲを言い間違ったり、紋之助さんが失敗したり(紋之助さんのはネタだろーけど)。喬太郎さんいわく、「牡丹燈籠の因縁か(笑)」
因縁といえば、同日にWOWOWで「志の輔らくご 牡丹燈篭2010」が放送されたのが、よっぽど因縁めいている。
噺家さんが芝居に出演したときに、「落語では受けの芝居をすることがないから、他人のセリフを聞いてるとき、どうすればよいかよくわからない」なんてことを、よく言っている。
喬太郎さんの落語は、特に新作の場合に顕著だけれど、人の話を聞いている仕草や、あるいは聞き終わって自分がしゃべり始めるまでの合間に表情だけで心情をみせるということがよくある。自分が、喬太郎さんの落語に演劇っぽさを感じるのは、そういう時かな。その場の風景がふわーっと浮かび上がってくる。
今回の牡丹燈篭にも、そんな演出が随所にあって、喬太郎さんらしい牡丹燈篭になっていると思う。
毎回、お仲入り後は、陽気な芸人さんの陽気な高座。でも、寒空はだかさんは、芽の出なかった役者やミュージシャンの怨念が下北沢駅の地下に眠っており、京王線と小田急線は、その怨念を封じる要石であるという、怪なる話をしてたっけ(笑)
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Comments
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Posted by: trabalho | November 19, 2014 04:05 AM